SGU数物系科学拠点では、2017年4月、早稲田大学理工学術院博士後期課程対象とした数物系科学コースを発足しました。2021年3月、数物系科学コース1名の学生が第2期生として修了し、新たに2名進入生が加わりました。2021年度は現在12名の学生が在籍し、そのうち3名がDCを持っています。2021年3月31日にメンバーの先生方を含む20名以上でZOOM報告会を開催致しました。
本コースは海外研究機関への派遣、国内外で開催されるワークショップでの研究発表の支援など国際的に通用する若手研究者トップランナーの養成を推進することを目指してきましたが、コロナ禍で海外渡航が難しい状況となりました。今年度博士学位を取得し、修了した金丸諒(基幹理工学研究科数学応用数理専攻)さんはタイミング良くドイツに渡航することができ、修了報告会では「2019 年 12 月~2020 年 3 月にドイツのダルムシュタット工科大学に短期留学を果たせたことは自身の研究について深化を図 られた共に、受入研究者になっていただいた Farwig 先生と共同研究を行ったことで、Navier-Stokes 方程式の強解の Serrin 型延長判定条件に関して一定の成果を挙げることができ、この結果を Farwig 先生との共著論文として まとめることができたことも、自身の研究活動において非常に良い経験となっている。ぜひコロナが終息したらみなさんには海外渡航を経験して欲しい。」とメンバーに語っていました。
また2020年1月~5月にインディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校(アメリカ合衆国)に渡航をしていた大土井亮祐(数学応用数理専攻)さんは、この報告会で「コロナ感染拡大で食料が買い占められたり3月~5月までまともに大学にいくことができなくて、指導が不十分だったが、帰国後も、ZOOMを利用しオンラインでIts先生の指導を受けることができたので、SGUの支援に大変感謝している。渡航して専門家の指導を受け、研究を進めることは効率がよいので、ぜひ海外渡航をおすすめしたい。」と語っていました。
PISA大学とのコチュテルプログラムでピサ大学に在籍し、渡航ができないためJA教員にオンラインで研究指導を受けている学生もいます。タイミングがあれば渡航を熱望しています。学生のみなさんもオンラインでの研究発表は随分慣れてきた印象を受けましたし、オンラインでも研究に取り組むことは可能だと実感しているとは思いますが、やはり知識以外の異国での生活・異文化体験といった、学生のうちにしかできない人生経験を体感する機会が失われたのはとても残念に思います。
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