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シンポジウム「日本戦前映画論―映画理論を再発見する」 -報告-

シンポジウム「日本戦前映画論―映画理論を再発見する」

日時
2018年7月14日(土)15時~17時30分
会場
早稲田大学 早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)地下多目的講義室
パネリスト
アーロン・ジェロー(イェール大学教授)
岩本憲児(早稲田大学名誉教授)
マーク・ノーネス(ミシガン大学教授)
司会
武田潔(早稲田大学教授)
主催
スーパーグローバル大学創成支援事業 早稲田大学国際日本学拠点
総合人文科学研究センター 角田柳作記念日本学研究所
早稲田大学朝河貫一フェローシップ
早稲田大学大学院文学研究科 演劇映像学コース

今日、デジタルメディアの到来と普及に伴い、映画という媒体が技術的・産業的・社会的・文化的に大きく変貌する中で、映画研究のあり方もまた根本的に問い直されつつある。本シンポジウムは、そうした取り組みの一環として、欧米の研究を規範としてきた映画理論の領域にあって、これまで顧みられることの少なかった戦前の日本の映画論に光を当て、その現代的な意義を探ることをめざして企画された。パネリストには今秋刊行が予定されている『日本戦前映画論集―映画理論の再発見』(ゆまに書房)の3人の編者をお招きし、本学文学学術院の武田潔教授の司会により、報告と討議が行われた。

司会の武田潔教授

まず前半では、三氏がそれぞれの立場から日本映画研究の系譜や現状についての見解を述べ、後半ではそこで提起された論点をもとに、なぜ日本においては映画理論の言説が欠如しているとみなされてきたのかという問いをめぐって議論が交わされた。そこで指摘されたのは、日本における映画理論の不在という通念が、理論をめぐる西洋的な規範や、日本語での出版という言語的な制約のみならず、当の日本国内においても、実作者や文化人による考察や随想などが含み持つ理論的な射程が看過されがちであったり、あるいは理論化の企てがとかく映画よりも哲学や思想に関わる問題とみなされたり、さらにはそもそも映画関係の文献や雑誌を体系的に調査するための条件が整っていなかったり、といった諸事情によってもたらされたということであった。しかし、近年では、既存の学術研究の基盤そのものを再考しようとする機運のもとに、日本語に堪能な海外の日本映画研究者も増え、アジアや日本における映画論の意義を再発見しようとする試みが国際的な規模で展開されつつある。討議の後の活発な質疑応答も含め、今回の論集の刊行を機に、日本における取り組みもまた大いに進展することへの熱い期待が、パネリストと聴衆の間で共有された。


当日は猛暑にもかかわらず多数の来場者があり、その中にはイェール大学やハーバード大学などに在籍する日本人・外国人学生の姿も見られた。将来の日本映画研究を支えることになるかもしれない内外の若い学徒にとっても刺激に富んだシンポジウムとなったに違いなく、その意味でもきわめて有意義な催しであった。

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