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ジェニファー・ゲスト氏ワークショップ「翻訳・翻案・訓読から見る東アジア」開催 -報告-

2018年1月31日、SGU国際日本学拠点はオックスフォード大学准教授ジェニファー・ゲスト氏をお迎えし、ワークショップ「翻訳・翻案・訓読から見る東アジア」を開催しました。
ワークショップは、前半はゲスト氏によるレクチャー、後半は参加者同士によるディスカッションや、それをふまえたゲスト氏と参加者の対話によって進行されました。

ゲスト氏はまず、翻訳をテーマとして議論や研究を行う際のテクニカル・タームの問題を提起されました。翻訳という語自体に複数の概念が内包されており、さまざまな解釈が可能であること、まして日本を含む東アジア漢字文化圏においては、漢文訓読という伝統が存在し、さらにはまた、日本における漢文の問題を扱う際にそれをどのように称するべきか、翻訳や訓読、漢文、漢字圏といった専門用語をそれぞれ的確に言い表す英語が確立されていないこと、要するに翻訳ということを「翻訳」する問題の難しさを指摘されました。

ゲスト氏によるレクチャー

続いてゲスト氏は、漢文訓読をめぐる日本および海外の最近の主要な研究成果を提示し、訓読という現象がどのような言葉で説明されているのかを紹介された後、白居易の「陵園妾」の一節「松門到暁月徘徊、柏城尽日風蕭瑟」の箇所を例として、これを日本では古来どのように訓読したのか、白居易の表現が日本漢詩文世界にどのような影響を及ぼしたのか、また白居易の漢詩文が日本の和歌や和文物語へどのように翻案されていったのか、その様相をきわめて具体的に説き明かされました。

そして以上のレクチャーの後、ゲスト氏は参加者に三つの質問を投げかけました。一つは、「広い意味において翻訳を捉えていく場合、「翻訳」「翻案」「訓読」のほかにどのようなキーワードが考えられるか」、二つめは「翻訳を行う際にはどのような言語知識が必要か。「国語」という概念ははたして有益なものであるか」、そして三つめは「「翻訳」において話し言葉と書き言葉の関係はいかに位置づけられるものか。異言語との接触において話し言葉と書き言葉、あるいはさまざまなメディアの環境はいかに作用するか」という質問でした。

 

グループディスカッションの様子

この質問を受けて参加者は、3名ずつグループになって5分ほどのディスカッションを行いました。そして、翻訳を考える際の新たなキーワードのアイディアや、日本のいわゆる和習を含む漢文のことなど、グループディスカッションをふまえたさまざまな話題や質問が出され、「翻訳」「翻案」「訓読」をめぐる活発な議論が行われました。

 

講師紹介:
ジェニファー・ゲスト(Jennifer GUEST)
オックスフォード大学東洋学部准教授(日本古典文学)、ザ・クイーンズ・カレッジフェロー。研究テーマは中古・中世の漢文学と漢籍の受容、和漢比較文学、幼学書と注釈書、リテラシーの歴史と比較研究。論文に Primers, Commentaries, and Kanbun Literacy in Japanese Literary Culture, 950-1250 CE (Ph.D. dissertation, Columbia University, 2013)などがある。

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