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近世日本における作者とは?:草双紙からその答えを導く-D. Atherton助教授(ハーバード大学)講演会開催レポート

David Atherton助教授(ハーバード大学)講演会

「近世日本における作者とは?:草双紙からその答えを導く」

‐開催レポート‐

 

2018年1月15日、早稲田大学SGU国際日本学拠点主催のDavid Atherton助教授(ハーバード大学)による講演会が開催された。講演題目にある通り、近世日本文学の草双紙における作者が主題である。

 

18世紀後半の草双紙には、その作者自身がキャラクターとして登場するようになる。それは、出版を取り巻く諸状況が変化したことが関係している。出版に関わる人と作者との関係が変化した結果、キャラクターとしての作者の登場という事態が起こった。

本講演では主として3つの作品が取り上げられ、それぞれのモチーフの考察がなされた。まず、草双紙における作者というキャラクターを初めて登場させた、恋川春町の『其返報怪談(そのへんぽうばけものがたり) 』(1776)である。2つ目には、妊娠をモチーフとして「本を孕んだ作者」を描いた、山東京伝『作者胎内十月図(さくしゃたいないとつきのず)』(1804)である。そして3つ目として式亭三馬『腹之内戯作種本(はらのうちげさくのたねほん)』(1811)を取り上げ、人形浄瑠璃を上演する劇場に本作りの過程を喩えた手法を見る。

 こうした作品では、社会背景、草双紙というジャンル、著述という活動自体等、さまざまな「作者」をとりまく要素が取り上げられている。本講演ではそうした諸作品・諸要素を検討しつつ、「作者」の問題が深く追究された。

中嶋隆教授(教育・総合科学学術院)によるコメント、質疑応答を経て、最後に上野和昭教授(文学学術院)の閉会の辞をもって、本講演会は終了となった。

 

 

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