健康スポーツ科学拠点(拠点リーダー:早稲田大学スポーツ科学学術院教授・矢内利政)は3月1-2日の2日間にわたり、国際フォーラム「Formulating an International Academic Network in Health and Exercise Science」を開催しました。本フォーラムは、早稲田大学東伏見キャンパス(初日)と所沢キャンパス(二日目)で行われ、海外から12名の教員・26名の学生、本学から33名の教員・54名の学生、合計で125名が参加しました。
本フォーラムは「health and exercise scienceにおける国際ネットワークをつくること」をメインテーマとしており、教育交流(学生の交換留学や教員の交換教育等)の促進や教育の質向上のための方策に焦点を当てました。関連して、2018年9月より本学スポーツ科学研究科でスタートする、英語による修士学位プログラムの魅力発信も目指しました。
DAY I 2018年3月1日(木) 東伏見キャンパス
初日には、1) 7カ国7大学のカリキュラムやディプロマポリシーについてのプレゼンテーション、2) これらプレゼンターによる国際交流促進をテーマとしたパネルディスカッション、3) カリキュラムを構成する科目の内容や科目の細分化にフォーカスした情報交換行うグループディスカッションが行われました(各担当に関しては以下を参照)。
具体的には、1) で紹介された各国のカリキュラムやディプロマポリシーに関して、2) では各国の特徴や各国間の相違点に関して活発な意見交換がなされました。また、3) では、Biomechanics、Psychology、Physiologyの3つのグループに分かれ、本学教員の進行の元、それぞれの分野における科目の内容などに関して、参加学生を交えて情報交換が行われました。
プレゼンター(左から)
- Dr. Michael Chia, Nanyang Technological University, Singapore
- Dr. Shih-Hua Fang, National Taiwan University of Sport, Taiwan
- Dr. Young-Hoo Kwon, Texas Woman’s University, USA
- Dr. Yu Liu, Shanghai University of Sport, China
- Dr. Siriporn Sasimontonkul, Kasetsart University, Thailand
- Dr. Hirotaka Matsuoka, Waseda University, Japan
- Dr. Stefan Schneider, German Sport University Cologne, Germany
パネルディスカッション・座長
- Dr. Zhen-Bo Cao, Shanghai University of Sport, China
- Dr. Keita Kamijo, Waseda University, Japan
グループディスカッション・進行役
- Dr. Toshimasa Yanai, Waseda University (Biomechanics Group)
- Dr. Hiroaki Masaki, Waseda University (Psychology Group)
- Dr. Masashi Miyashita, Waseda University (Physiology Group)
DAY II 2018年3月2日 所沢キャンパス
二日目の午前中には、ポスターセッションが行われ、国内外から23演題の研究発表があり、非常に活発な議論が行われました。また、数名の教員に加えて、発表者同士でポスターを評価し、ポスター賞の審査をしました。その結果、Li-Lun Chuangさん(Kaohsiung Medical University, Taiwan)と柏原杏子さん(早稲田大学)がポスター賞を受賞しました。発表者同士でポスターを評価したことにより、活発な議論が行われ、本学と海外の大学院生が国際交流し、切磋琢磨する機会となりました
二日目の午後には、Biomechanics、Psychology、Physiologyの3つのグループに分かれ、Laboratory Exercisesが行われました。このLaboratory Exercisesでは、単なる研究施設紹介だけではなく、各研究室の研究テーマや方法論に加え、研究教育方針等を紹介しました。このLaboratory Exercisesも、海外大学との研究・教育交流の促進に繋がるよい機会を提供できました。
本フォーラムによる交流は、今後、海外大学との交換留学や単位互換を実現するための基盤形成に役立つものでした。また、教員にとっては教育の質向上のアイデアを得るための機会となり、参加学生にとっては、どの国・大学でどのような内容・質の授業が行われているのかを知ってもらうよい機会となり、2018年9月からスタートする、英語による修士学位プログラムへの期待が膨らみます。
今後もこのような活動を通して、本学術院はスポーツ科学分野における国際共同教育・研究指導体制の中心となるべく、教育・研究の国際化推進に取り組みます。