Sustainable Energy & Environmental Society Open Innovation Research Organization早稲田大学 持続的環境エネルギー社会共創研究機構(SEES)

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機構長・副機構長挨拶

機構長 齋藤潔

機構長 齋藤潔

国際社会としては,貧困に終止符を打ち,地球を保護し,すべての人の平和と豊かさの享受を可能とするための目標としてSDGsが提示されています.国内に目を向ければ,サイバー空間とフィジカル空間を融合させることによって経済発展と社会的課題解決の両立を目指す未来社会コンセプトとしてのSociety5.0が提示され,地球温暖化をはじめとする環境問題を解決しながらも持続的成長が継続できる社会構築が求められています.また,2020年10月の菅前首相の所信表面演説では,デジタル化社会の構築や,2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指すことが掲げられました.

このように持続的成長をなしとげながらも,カーボンニュートラル化をはじめとした環境問題の解決を図る極めて困難な社会の実現には,エネルギーや環境分野,さらには人間科学,経済,政策をはじめとした従来の枠組みを超えた環境,エネルギーに関わる学問や科学技術の総体的な取り組みが必須です.

そこで,本学では,新たに「持続的環境エネルギー社会共創研究機構」を設立し,従来の枠組みを超えて,環境やエネルギー問題を解決した明るい未来社会をオープンな場で共創し,バックキャストで構築すべき社会システムやイノベーションを考えうる新たな組織を構築することといたしました.

従来から,数・理工融合,文理融合等多様な学問分野の連携や融合が叫ばれてきましたが,なかなかうまく実現されてきませんでした.それは,異分野において高度な理論の共有が困難であったからです.そこで,本機構では,多様な学問領域で活用可能な「共通プラットフォーム」を構築し,その活用によって,今後の社会目標を実現しうる新たな学問の体系化を目指していきます.

また,アカデミックの枠組みを超えた産学連携や地域,国際社会との連携も推進し,多様な人材による人的交流の中で未来の環境エネルギー社会の共創を進めます.この共創を通じて,従来の枠組みにとらわれない柔軟な発想で環境やエネルギー問題に対応できる人材育成にも努めます.

このような取り組みの中で,人類が持続的成長を続けつつも,安全・安心な生活環境が確保できる地球を後世に引き継ぐことこそが我々の使命であると思っています.早稲田の地から環境やエネルギーに対する新たな大きなうねりを引き起こしていきたいと思います.

副機構長 所千晴

副機構長 所千晴

地球の限界「プラネタリーバウンダリー」が広く認識され、経済と社会と環境の調和を目指すSDGsが採択されてからすでに数年が経過しました。この間、日本においてもカーボンニュートラル宣言が発表され、グリーン成長戦略が策定されています。このことは、環境対応を単なる社会的責任やリスクとするのではなく、成長戦略ととらえたイノベーションの創出が期待されていることを意味しています。

カーボンニュートラルを実現し、イノベーションを創出するために新規技術やシステムを導入すれば、さらなる資源投入が必要となります。しかしながら地球上の各種資源もまた有限です。これまでは、人類のWell-beingを追求し、経済成長を求めれば、それと同時に資源消費も環境負荷も増大するという世界でしたが、これからは、Well-beingと経済成長は求めつつ、資源消費は抑え、環境負荷は低減させる「デカップリング」が必須となります。ところが資源消費と環境負荷は往々にしてトレードオフの関係にあり、それらを同時に低減させることは簡単ではありません。カーボンニュートラルなどの環境負荷低減と資源循環の同時実現は、私たち人類に与えられた大きな命題の1つであると言えます。

サーキュラーエコノミーの概念は、そのための1つの解決策です。環境負荷を低減させつつ資源循環を実現するためには、現在は消費者によって分断されている製造と処理のサプライチェーンをつなぎ、多様で新たな新規循環ループを創成しなければなりません。また、循環のために必要な回収や運搬、分離には少なからずエネルギーを必要としますが、それらを技術的あるいはシステム的な工夫によって可能な限り省エネルギー化し、ライフサイクル全体の環境負荷を低減させなければなりません。

この度新たに発足した「持続的環境エネルギー社会共創研究機構」は、それぞれ製造と再生処理を専門とする研究者が一堂に会した、全国的にも数少ない研究機構です。また、技術開発のみならず、シミュレーション開発、ならびにライフサイクル全体の評価をも専門とする研究者が一堂に会している点にも、大きな特徴があります。さらには、実学を基本とする早稲田大学理工の伝統を大切にし、各研究者が机上検討に留まらず、現場課題に真摯に向き合い、汗をかいて研究開発している点にも大きな特徴があります。

製造から再生に至るライフサイクル全体を俯瞰した新規性の高いシステムや技術の提案によって、環境負荷低減と資源循環の同時実現という人類の大命題の解決策への糸口を見出したいと考えています。

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