Research Organization for Nano & Life Innovation早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構

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複雑な土壌細菌コミュニティを1細胞レベルで理解する

“Analysis of microbial dynamics in the soybean root-associated environments
from community to single-cell levels”
Journal of Bioscience and Bioengineering VOL. 137 No. 6, pp. 429-436, 2024
 

https://doi.org/10.1016/j.jbiosc.2024.02.007

理工学術院 助手(先進理工学研究科 生命医科学専攻 博士課程2年) 木伏真子

木伏真子1,2, 西川洋平2, 細川正人1234, 穴井豊昭5, 竹山春子1234 1早大院・先進理工, 2産総研・早大 CBBD-OIL, 3早大・ナノライフ創新研, 4早大・生命動態研, 5九大院・農)

キーワード:土壌細菌叢, 根圏, 1細胞ゲノム解析, ダイズ,バイオインフォマティクス,
植物生育促進根圏細菌

*成果のポイント

biosensor

  • ダイズの根周辺の土壌を細分化して、部位ごとの詳細な細菌叢データを取得。さらに、1細胞ゲノム解析により個々の細菌ゲノムを取得。これにより、細菌叢の全体像と個々の細菌の機能を紐づけて理解することが可能となった
  • ダイズの成長に伴い、根表面土壌の細菌叢と、根の近傍領域(根圏)の細菌叢の構造が類似することを明らかにした(Fig. 1)
  • 植物生育促進根圏細菌の候補を含む中~高品質の1細胞ゲノムを610個(135属)獲得した( 2)。そのうちの80.7%から16S rRNA遺伝子配列を検出した。
  • 根表面での増加が確認された系統のみが、植物の必須栄養素を高効率で供給する遺伝子を有することを明らかにした(Fig. 3)。

  • 細菌叢解析と1細胞ゲノム解析を組み合わせることで、細菌系統と機能の結びつけが可能となった。これにより、複雑な土壌細菌叢において個々の細菌の機能を株レベルの解像度で理解することができた。

*研究助成

本研究は内閣府ムーンショット型農林水産研究開発事業(管理法人:生研支援センター)によって実施された。

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WASEDA University

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