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あらゆる人の可能性を広げる“メイクの力” トランス女性同士でトーク

トランスジェンダー女性が語り合う『「女性らしさ」を超える ~本当の自分に出会うために~』と題したトークイベントが2018年12月21日、早稲田キャンパス10号館で開催されました。同イベントについて、GSセンター学生スタッフのまっちぃがリポートします。

「他人からどう見られたい?」「自分はどうありたい?」

トランスジェンダーの方は、自分が表現する性別がどの程度周囲から認識されるかの度合い「パス度」が、生きいく上で最も大きな課題の一つとなっています。そして、トランスジェンダー以外の多くの方も「他人からどう見られるか」、また「自分がどうありたいか」という思いの中で葛藤しています。実は女性だけでなく、あらゆる人にとって関係がある「メイクが持つ意味」について考えるイベントとなりました。

普段から仲が良く、息がぴったりの西原さつきさん(右)と瞬さん

トークセッションでは、トランスジェンダー女性である瞬さんと西原さつきさん、GSセンター専門職員の大賀一樹さん、渡邉歩さんの質問に答えながら、「自分らしさ」やそれを表現するメイクが持つ可能性をテーマにディスカッションが行われました。新しいことに挑戦するとき、一歩前に踏み出そうとするときに勇気を与えてくれる「メイクの力」。「自分らしさ」に気が付き、そして表現していった過程が、お二人の生い立ちや実体験を交えながら語られました。

また、資生堂ヘアメイクアップアーティストの石塚由香さんが、メイクモデルとなったごけんさん(Xジェンダー当事者)にメイクを施す様子も実演されました。

イベント冒頭では、協賛いただいた資生堂様から「メイクの力」を伝えるショートムービー『The Party Bus 好きだなんて言えない』が紹介されました。メイクは誰かの背中を押してくれるものであること、同社が取り組んでいるダイバーシティ関連の活動などが紹介されました。

当日は100人近くの方にお越しいただき、資生堂によるコスメのプレゼント企画も行われ、イベントは好評の内に幕を閉じました。

「性表現」をめぐるライフストーリー

「高校は制服のない学校に通って、男性の格好でメイクをする移行状態のような時代があった」

「変な人と思われるのが怖かった」

「男性として半分生活していたころは、メイクをしているのは周囲に知られたくなかった」

さつきさんと瞬さんは、トランスジェンダー女性としての「性表現」について、高校や大学時代の苦悩などについて率直に語っていただきました。

またさつきさんは、「オランダに行くと日本人はナチュラルメイクなので、現地の人と比べると若く見られて少し恥ずかしく感じた。自分をもっと出していこうと思った」、瞬さんは「固定観念やマジョリティの観点での“正しい”“間違い”ではなく、自分に合っているのか合わないのかで考えることが大事だと思った」と語り、お二人からは「自分らしさ」を大切にするべきという意見が多く出ました。

メイクアップ実演

メイクを施す石塚さん(左)とモデルのごけんさん

石塚さんによる、モデルのごけんさんへのメイクアップ実演が終わった後は、登壇者全員でトーク。「何事も自分らしさよりも、人に合わせがちになってしまう」、「生まれながらの女性と比べがちになってしまうけれど、誰かと比べると消極的になってしまう。女の子になりたいのではなく、かわいくなりたいと思っている」、「トランス女性としてではなく、人として、個人としての問題と捉えることが大事」との意見が出ました。

参加者からのメッセージ

スタッフ全員での記念写真。ありがとうございました!

盛況の中、イベントは終了しました!参加者からは「メイクは誰かのためではなく、自分のためという言葉に共感した。」「メイクをするのに理由は必要ない!」などの意見をいただきました。登壇者のメッセージも紹介します。

西原さつきさん「メイクは誰かのためにするものではなく、自分を輝かせるためにやるもの、自分の可能性を知ってくれたらいいなと思います。」

瞬さん「自分らしさを追求したときに見つからないピースを他人が持っているかもしれない。人が見つけてくれる自分らしさが新しい自分を見つけてくれることもある」

石塚由香さん「自分をどう表現するか、シンプルな話。普通○○だからおかしいではなくて、こう感じている、こうしたいという自分らしくあることが大切。メイクは自分らしくあることの過程の一つ」

ごけんさん「自分の中の正しさがあるし、それを貫いて、尊重する社会にしたい」

【まっちぃの感想】

「自分らしくありたい」という思いは人が誰しも持っている考えだと私は思います。しかし、街を歩けば流行があり、大学では量産型大学生があふれ、規範的な性役割や「女・男らしさ」はいまだに根強く残っています。自分らしく生きることは簡単ではありません。

そんな社会の中で、トランス女性として「自分らしく」生きるお二人の言葉には重みを感じました。私も実生活で、本当は鮮やかな色がいいのに、人目を気にして黒色や紺色を選んでしまうことがあります。自分の周りにある「性表現」や「ジェンダーバイアス」について、今一度考え直すきっかけとなるイベントでした。

※本イベントの動画は、GSセンターで閲覧可能になる予定です。ぜひGSセンターへお越しください。

早稲田大学GSセンターは、早稲田大学のセクシュアルマイノリティ学生およびその支援者のホームグラウンドであるとともに、ジェンダー・セクシュアリティに関心のある全ての人々が自由に利用できるフリースペースです。

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