２０２１年度の秋クォーターおよび冬クォーターに「感性の科学 α」「感性の科学 β」「感性の科学的研究法 α」「感性の科学的研究法 β」を開講します。
「たくましい知性」「しなやかな感性」… 人間の「感性」とはなんでしょうか？
AIは感性を持てると思いますか？
人間とAI共生することができると思いますか？
現代の情報社会に次ぐ新たな社会として、サイバー空間（仮想空間）とフィジカル空間（現実空間）が融合した人間中心の社会「Society 5.0」が目標になっています。
この新しい社会では、フィジカル空間からサイバー空間に収集された膨大な情報の解析を、人間に代わってAIが行うことで、フィジカル空間に新たなフィードバックをもたらすことが期待されており、その実現にはAIが重要な役割を担うであろうことは間違いありません。
画像や音声認識などの識別能力や、数値や好みの予測能力など、急速に成長しているAIですが、主観をもったり、空気を読んだりして、人間と全く同じようにコミュニケーションをとるまでには及びません。
今後、AIをどう使い、どのような価値を生み出していけるかということは、ひとえに我々の「感性」にかかっています。つまり、これまで以上に人間の感性に対する理解が必要になってきます。
表記の新設科目では、人間の「感性」を科学的に理解する方法論について学びます。「感性はどのように捉えることができるのか知りたい」「感性の研究はどのように行われているのか知りたい」「感性には興味があるけど、実験が大変そう」「自分の専攻分野以外のアプローチが気になる」など興味をもったら、ぜひ履修してください。
授業を通して、どのように人間がAIとともに感性を発揮できるのか、一緒に考えてみましょう。
◆新設科目
| 科目名 | 学期 | 担当教員 | 授業方法 | 単位数 |
| 感性の科学 α | 秋クォーター | 村松 慶一 | フルオンデマンド | 1 |
| 感性の科学 β | 冬クォーター | 村松 慶一 | フルオンデマンド | 1 |
| 感性の科学的研究法 α | 秋クォーター | 村松 慶一 | 対面 | 1 |
| 感性の科学的研究法 β | 冬クォーター | 村松 慶一 | 対面 | 1 |
※上記科目は、それぞれαとβをセットで履修することを推奨します。
※講義型の科目「感性の科学 α・β」と演習型の科目「感性の科学的研究法 α・β」をセットで履修し、方法論の基礎的な知識に加えて、感性を測る実験を通して感性研究の実際を学ぶことを推奨します。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止に鑑み、授業方法が変更される可能性があります。
それぞれ、αでは人文科学・社会科学的なアプローチを、βでは情報科学・自然科学的なアプローチを扱います。
■人文科学・社会科学のアプローチ
・「感性の科学 α」（秋クォーター・フルオンデマンド）
この授業では、人文科学・社会科学的なアプローチから、人間の感性を明らかにする研究方法論について学びます。基礎として、感性の起源や問題解決における感性の役割、感性の捉え方についての考察を共有した上で、いくつかの研究方法論および研究事例を紹介します。
・「感性の科学的研究法 α」（秋クォーター・対面）
人間の感性を理解するための人文科学・社会科学的アプローチのひとつとして、心理尺度の構成とそれを用いた調査を行います。実際に調査のテーマおよび尺度構成を検討し、調査結果を分析する過程を通じて、感性を明らかにする方法について理解することを目指します。
■情報科学・自然科学のアプローチ
・「感性の科学 β」（冬クォーター・フルオンデマンド）
この授業では、情報科学・自然科学のアプローチから、人間の感性を明らかにする研究方法論について学びます。基礎として、感性情報の考え方やものづくりにおける感性の役割、情報処理技術についての解説を行った上で、いくつかの研究方法論および研究事例を紹介します。
・「感性の科学的研究法 β」（冬クォーター・対面）
情報科学・自然科学的アプローチのひとつとして、生体計測（視線計測）の実験とデータ分析を実習します。実際に実験のテーマおよび方法を検討し、実験結果を分析する過程を通じて、感性を明らかにする方法について理解することを目指します。
