Center for Data Science早稲田大学 データ科学総合研究教育センター

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「大学におけるデータサイエンス教育の現状と未来」開催(2019.1.23)

2019年1月23日、データ科学総合研究教育センターが第5回シンポジウム『大学におけるデータサイエンス教育の現状と未来』を大隈小講堂にて開催しました。5回目となる今回、東京大学、横浜市立大学、本学の合同シンポジウムとして、近年データサイエンスへの期待と注目が高まる中での大学におけるデータサイエンス教育の現状を、国立・公立・私立という視点からご紹介しました。またそれぞれの大学が抱えている課題についても議論を行い、今後のデータサイエンス教育の発展につなげることを目的としたパネルディスカッションも行われ、広く社会に向けたシンポジウムとなりました。満員となった会場は大学のデータサイエンス教育に対する期待感がみなぎっていました。司会進行は、本学データ科学総合研究教育センターの小林学教授がつとめました。

開会挨拶

早稲田大学 田中愛治総長

田中総長から、これまでご自身が人文社会科学系のデータサイエンスを学んできたことを踏まえデータサイエンスの重要性を認識していること、それを受けてこれまでグローバルエデュケーションセンター(GEC)で所長として基盤教育を整備してきたこと、さらにはデータサイエンス教育研究の整備に向けて、データ科学総合研究教育センターの松嶋所長と二人三脚で歩んできたことの説明がありました。

来賓挨拶

文部科学省高等教育局専門教育課 小幡泰弘課長

小幡課長より、数理・データサイエンス教育の重要性について述べられ、色々な課題を発見し文理の枠を超えて発展していくためにも六大学でのコンソーシアムを開始し、2019年度は新規に「大学における数理・データサイエンス教育の全国展開」の協力校として20校採択した旨の説明がありました。

開会挨拶後、今回のシンポジウムの全体の流れについて、東京大学の北川源四郎特任教授より説明がありました。本シンポジウムの目的として、①国内海外含めたデータサイエンス教育の現状報告、②課題とその解決方法の検討・共有、③データサイエンス教育を推進するためのネットワーク形成の契機の3点について、詳しい説明がありました。特に、統計教育の重要性や、全大学が連携協力してデータサイエンス教育を推進することが必要であることの説明がありました。

講演1:国立大学の状況について~東京大学 数理・情報教育研究センターの取り組みについて~

東京大学 数理・情報教育研究センター長 駒木文保教授

駒木教授より、2016年12月文科省が数理・データサイエンス教育強化拠点を選定し、東大が幹事校となって全大学へのデータサイエンスの普及の加速化を図っていることの説明がありました。また、数理・情報教育研究センター(MIセンター)の紹介があり、このセンターでは課題発見・価値創造に重点をおいていることを述べられ、また、文系理系を問わず横串を通した教育が今必要であることから、数理・データサイエンス教育プログラムでは理系・文系にまたがり体系化されていること、一部教育コンテンツがオープンにされていることなどの説明がありました。

講演2:公立大学の状況について~データサイエンス学部の取り組みについて~

横浜市立大学 国際総合科学群、データサイエンス学部長 岩崎学教授

岩崎教授より、横浜市立大学データサイエンス学部の紹介、教育の特徴、学部運営の現状、データサイエンス教育の今後について説明がありました。
特に、データサイエンスは、文理融合のマインドが必要であり、商学系と医学系が強みである横浜市大ではそのマインドを生かしていること、また変わらない普遍的価値・知識・技術の習得が必要であり、特に、線形代数も重要であってそれを学生に訴え続けている説明がありました。教育に関する熱心かつ面白いご発言もあり、会場が非常に湧き上がりました。最後に、大学は教育で人間を作ることが大切とのメッセージがありました。

講演3:私立大学の状況について~データ科学総合研究教育センターの取り組みについて~

早稲田大学理工学術院、データ科学総合研究教育センター所長 松嶋敏泰教授

松嶋教授より、データ科学総合研究教育センターの設置の背景、センターの機能、センターが提供する研究・教育支援、データ科学教育の考え方やセンターの体制、これまでの活動について説明がありました。特に、学部間での連携がききにくい大学において、専門性とデータ科学の融合の重要性を説くデータ科学総合研究教育センターが横串を通すことの意義の説明がありました。

パネルディスカッション:データサイエンス教育の課題

北川教授から、各大学での特徴ある取組、各大学の取組の過程で困ったこと、考えられる具体的論点のそれぞれについて説明し、その後ディスカッションを行う旨の説明がありました。

はじめに群馬大学理工学府の関庸一教授が登壇し、数理データ科学教育研究センターの紹介がありました。専任教員4名で、ICTを活用した教育、データ管理倫理の審査の支援、大学附属病院や自動運転のビッグデータの研究促進等を目指しており、統計センターオンサイト施設を設置したとの説明がありました。

2人目に、武蔵大学社会学部メディア社会学科の針原素子准教授が登壇しました。武蔵大学社会学部グローバル・データサイエンスコースは2017年4月に発足後、社会における実践力を身に着けることを目指しており、既存学部でいかにデータサイエンスを取り込んでいくかということについて説明がありました。

3人目に、立教大学経営学部経営学科の山口和範教授が登壇しました。立教大学ではTGU事業の一環でデータサイエンス副専攻を設置されたことの説明がありました。グローバル化の進展に伴い多様性ある組織やチームの中での議論や意思決定の機会が増えている。ここで必要とされる重要なスキルのひとつがエビデンスに基づく議論や意思決定のスキルであり、この副専攻は、このような場で必要とされるデータサイエンスのスキルや考え方を専門の学部の学びに加えて、みにつけるためのプログラムであるとの説明がありました。

その後東京大学の駒木文保教授、横浜市立大学の岩崎学教授、本学の松嶋敏泰教授も登壇し、パネルディスカッションを行いました。冒頭、各大学の課題として、全体カリキュラムの中でどのくらいデータサイエンスに割いていいのか、専門性との兼ね合いで議論がありました。また、データサイエンスの授業の質的保証についても議論がありました。その際、すでにスキルセットと参照基準を検討している東京大学のコンソーシアムの事例説明がありました。また、大学間の共通の単位認定や大学間共通の教材・コンテンツの作成についても議論が行われました。データサイエンス系の科目設置の際に、新規科目設置のためには場合によって既存科目を減らすことになるため思うままに増やせないこと、またそもそものデータサイエンスの範疇についても議論になり各大学共通の悩みも共有されました。最後に北川教授から、「データサイエンスは新しいチャレンジなので、全体で協力してやっていきたい」というお話しがありました。パネルディスカッション後には、登壇者に大きな拍手が贈られました。

閉会挨拶

東京大学数理・情報教育研究センター長 駒木文保教授

駒木教授より、閉会の辞が述べられ、本シンポジウムの大きな目的の一つであるデータサイエンス教育に関する大学間のネットワーク形成と連携の重要性について強調され、盛会のうちに幕を閉じました。

シンポジウム概要

  • 日時
    2019年1月23日(水) 13:00~17:00
  • 場所
    早稲田大学 大隈小講堂
  • 定員
    300名
  • 言語
    日本語
  • 主催
    東京大学 数理・情報教育研究センター
    横浜市立大学 データサイエンス学部
    早稲田大学 データ科学総合研究教育センター
  • 後援
    数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム
    電子情報通信学会 基礎境界ソサイエティ、情報・システムソサイエティ
    日本統計学会
    応用統計学会

チラシはこちら

主催・お問合わせ先

早稲田大学データ科学総合研究教育センター事務所
TEL:03-3204-9164
Email:cds-info@list.waseda.jp

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