Center for Data Science早稲田大学 データ科学センター

人気科目紹介

早稲田大学の「データ科学教育プログラム」では、さまざまな科目を提供していますが、ここでは、アンケートで特に評価の高かった4科目について紹介します。

◆空間構造のデータ科学

データ科学教育プログラムで提供している科目の中でも、学生の評価が特に高かった科目です。この科目はプログラムのC群に含まれており、データ科学認定制度の中級を取得する際に必要な選択科目の一つになります。

この科目では、変数間に距離などを含む何らかの関係性を持つ空間的な構造において発生するデータに焦点を当て、このようなデータを分析するための考え方を学びます。たとえば、画像を例として考えてみましょう。画像データは小さな点(画素やピクセルと呼ばれます)の集まりで色を表現していますので、隣接する画素の明るさや色などには強い関係性があります。すなわち、この関係性からデータ(画像)が発生していると考えることができます。また、ここでいう「空間」とは、現実世界の2次元や3次元の空間だけでなく、たとえば「SNSにおける人と人」や「顧客が商品を購入する関係」などのように、より広く関係を表現できるデータ構造を扱います。そのため、統一的に空間構造データに対するデータ科学の考え方を学ぶことができます。

受講した学生からは「よく耳にするが、なかなかとっつきにくい内容(ニューラルネットワークなど)に対する抵抗がなくなった」、「初心者にもわかりやすかった」、「理系寄りの内容をしっかりと文系学生にもわかりやすく噛み砕いて説明がされていた」、「データについて学ぶことができた」などの感想が挙げられていました。

◆潜在構造のデータ科学

「潜在構造のデータ科学」も学生の評価が特に高かった科目です。「空間構造のデータ科学」と同様に、データ科学教育プログラムのC群に含まれていますので、データ科学認定制度の中級を取得する際に必要な選択科目の一つになります。

この科目では、目に見えない潜在的な変数を持つ数理構造のデータに焦点を当てています。具体的には、潜在変数(データを直接的に観測したり測定したりして手に入れることはできないが、存在を仮定する変数)と観測変数(直接的に観測したり測定したりして手に入れることができるデータに対応する変数)の関係を表す数理モデルとして、主成分分析や因子分析、クラスタリング、潜在クラスモデルを学びます。たとえば、「国語、数学、理科、社会、英語の成績データ」といった観測変数と「文系能力、理系能力」といった潜在変数の関係を表す数理モデルを考えます。また、データの欠測(欠損)や異常値(外れ値)、ベイズ統計学との関連なども学びます。統一的に潜在構造データに対するデータ科学の考え方が学べる科目です。

受講した学生からは「神授業!欠点が一つもない完璧な講義だった」、「すばらしい授業だった」、「実践を意識した有意義な講義だった」、「数学のおもしろさといろいろな可能性について知ることができた」、「統計的な分析におけるさまざまな事例を交えた応用的な考え方を身につけられた」などの感想が挙げられていました。

◆データ科学のための数学

「データ科学のための数学」も学生の評価が特に高い科目です。この科目はデータ科学教育プログラムのB群に含まれています。データ科学認定制度の認定対象外の科目ですが、データ科学を学ぶうえで重要となる数学的な知識や思考法を補強できる科目として、とても人気のある科目です。

この科目を受講することで、データ科学入門シリーズ(具体的には、データ科学入門α,β,γ,δの4科目)をより深く理解することができます。また、データ科学に関する学習を進めていく中で出会うさまざまな数式の主張を理解したり、その意味を解釈したりすることができるようになります。内容としては、データそのものやデータに対する処理を表現する際に重要となるベクトル、行列といった線形代数の考え方や、データ科学に登場する確率統計や最適化の概念を理解する際に重要となる微分積分の考え方を学びます。その過程で、数式を用いて記述された主張を読み解くために必要な力を身につけます。単に、数学知識を学ぶだけでなく、それがどのようにデータ科学に役立つかという視点を持ち続けられるような構成になっています。また、手計算では確認することが困難な複雑な計算はソフトウェアを用いて実行し、その正当性を直感的に確認することができます。

受講した学生からは「データ科学を扱ううえでの数学的感覚が身につけられた」、「動画がわかりやすく、資料もポイントがよくまとまっていた」、「数学は得意なほうではないが、データ科学に必要な数学を基礎から学ぶことができた」、「文系の学生にもわかりやすいように教えてくれた」、「過去に受講した数学の授業で間違いなくトップレベルに楽しかった」などの感想が挙げられていました。

◆データ科学実践

データ科学教育プログラムのA群科目においては、「データ科学実践」が特に学生からの評価が高い科目です。この科目はデータ科学認定制度の初級を取得する際に必要な科目の一つになります。

この科目では、データ科学入門シリーズ(データ科学入門α,β,γ,δの4科目)を学んだ学生を対象として、データ分析の筋道を立て、実際にデータ分析を行って結果を考察するまでの一連の流れを演習します。演習では、データ分析の目的、データの種類、前提となる条件等を考慮してデータ分析の筋道を立てることと、その筋道に沿ってデータ分析を行うことに重点を置いています。データ分析はPython(「パイソン」と読みます)というプログラミング言語を用いて行いますので、実践的なPythonのスキルも高めることができます。データ科学入門シリーズで得た知識を深め、データ分析の全体像と流れを学びたい方にはおすすめの科目です。

受講した学生からは「データ分析の流れについてレポートをもとに知ることができた」、「すべて教えてしまうのではなく、基本はpythonのコードを見て、自分で判断しながら分析を決めていく、そのプロセスを明示的に示していたところが非常に秀逸だった」、「適度な難易度で達成感を感じた」、「分析のプロセスが非常にわかりやすく、すぐに活かせると思った」などの感想が挙げられていました。

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