Center for Data Science早稲田大学 データ科学センター

データ科学教育プログラムでの「実践」と「評価」の経験が AIへの関心をより深めていった

機械学習×データサイエンス

政治経済学部4年 柳下知輝さん

データ科学で鍛えた“勘”が経済学のスムーズな理解につながった

私は普段、政治経済学部で機械学習を専攻しています。将棋やチェスの世界では、有名プレイヤーとAIの戦いが話題になっていますが、そのようなゲームAIがテーマです。具体的にはA Iにパズルゲームの「ぷよぷよ」をプレイさせています。「ぷよぷよ」を選んだのは、共同で研究をすることになった友人とテーマを考えているときに、知人が「ぷよぷよ」が好きであることを思い出し、提案したのがきっかけでした。

中高生の時からデータ科学などプログラミングを使って何かを行うことに興味があり、プログラミング教室に通ったり、Androidのアプリを開発したりしていました。ただ、自分の中で「データ科学は目的ではなく、あくまでツール」という印象が強く、大学を選ぶ際にデータ科学に特化した学部を選ぼうという考えにはなりませんでした。大学でさまざまなことを学んで、何か興味の持てるものに出会えたとき、それを掘り下げるのに役立つのがデータ科学だと思っていました。

データ科学に関する講義を受けるようになったのには、二つの理由があります。一つ目は、早稲田ウィークリーの記事で、実際にデータ科学教育プログラムのカリキュラムを受講している人が「主専攻の学びの助けになる」と話していたこと。二つ目は、当時の新型コロナウイルス感染症の流行により自宅にいる時間が増え、時間に余裕ができたので何か本腰を入れて取り組んでみたいと思ったことです。全ての講義をオンラインで受講できる点も、自分のペースに合わせてスケジュールを組める点で魅力を感じました。

データ科学教育プログラムで学んだことは、学部で受けていた経済の講義と親和性がかなり高く、特に計量経済や企業分析の分野では「勉強しておいて良かった」と思うことが何度もありました。また、何度もデータを読み解く練習をしたことで、課題の要点や傾向を見つける“勘”も鍛えられ、課題をスムーズにこなせるようになったと思います。

普段の授業だけでなく、IT企業でのインターンシップに参加するなど、
多角的にデータ科学への理解を深めていったという柳下さん

データ科学教育プログラムの講義は良いアウトプットの場

データ科学の講義で特に印象に残っているのは「データ科学実践」です。2年生の時に受講したリテラシー級科目「データ科学入門α・β」や3年次に受講した「データ科学入門γ・δ」の講義では、基礎的な数式や言語を学ぶ内容が多く、受講後の小テストでもその理解度のチェックが主でした。一方で初級科目の「データ科学実践」は、データを読み解き、実際に活用するためにどうすべきかを自分の頭で考えるものでした。今までの知識をフル活用することで「ちゃんと身に付いていたんだ!」と実感。また、半分趣味のような形で学んでいた時にはなかなかできなかった、「アウトプットをして先生に確認してもらう」という機会も、良い経験になったと思います。

日常生活でもデータに対する姿勢が変わったと感じています。例えばネットニュースやSNSを見ていると、よくアンケートをもとにしたランキングが載っています。ただ、項目の分け方が偏っていたり、データが古いものだったりと、冷静に確認すると問題のあるものも多いです。そういった資料を見たときに、「それ本当かな?」と前提条件を疑えるようになったのは、データ科学教育プログラムでいろいろな情報活用の方法を学んできたおかげです。これからの時代は一人ひとりがしっかりと情報リテラシーを身に付けるべきだと思うので、そういった点でもデータ科学は、学ぶ価値のあるものではないでしょうか。

地域交流サークルに所属し、先日は千葉県にある山林などに出かけ、獣害について理解を深めるために猪を捕まえる罠の設置を体験。サークルでは、子供向けに獣害を理解してもらうためのカードゲームを作成するなどの活動も行ったそう。

データ科学の知識で大学での学びや研究はより面白くなる

卒業後の就職先はコンサルティング会社のエンジニア職です。システム開発や企業調査などを行う機会も多いかと思うので、データ科学教育プログラムで学んだプログラミング言語やデータ分析を生かしていきたいです。直接仕事につながるかは分かりませんが、卒業論文で研究しているAIなどのデータ活用については、社会人になっても学び続けていきたいです。

データ科学教育プログラムは基礎的な内容を学べるカリキュラムが揃っているので、「データ科学って難しそう」と思う方も安心して取り組めるのではないかと思います。難しい数学は使わないですし、興味があるなら苦ではないと思います。迷っているなら受けてみると、「視野が広がるはず」と伝えたいです。

皆さんには、大学ではいろいろなことに触れ、たくさんのことに興味を持ってほしいです。「何かこれを学びたい!」というものに出会えたとき、データ科学のスキルがあれば、もっと深掘りできて面白くなるでしょう。あくまで学部で学ぶ主専攻を補完する役割として、目的化せずに学んでいく。私はこのスタイルにマッチしていました。

 

 

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