8月6日、悲願の「東京五輪で金」に挑むレスリング女子50キロ級の須崎優衣選手(早大スポーツ科学部4年)。父・康弘さんと姉・麻衣さん(2018年スポーツ科学部卒)は、共に早稲田大学レスリング部出身で、康弘さんはOB・OG会「稲門レスリング倶楽部」の役職者でもあります。
父の影響で小学校1年生からレスリングを始め、高校時代も早大レスリング部の稽古に参加していた須崎選手は、事あるごとに「早稲田の誇り」を語り、6月下旬に早稲田スポーツミュージアムで行われた激励会では「今は楽しみなワクワクする気持ちでいっぱい。東京五輪では絶対に金メダルを獲得して今まで支えて下さった方々に最高の恩返しができるように頑張りたい」と語っていました。
幼い頃から姉妹でレスリングに取り組み、今も様々な面で須崎選手を支えている麻衣さんがエールを送りました。
須崎選手「お姉ちゃんが信じてくれるのであれば…」
妹は本当に気持ちが強いなと感じています。攻めるレスリングが武器で、見ていてすごく面白いと思います。
祖父も早稲田大学卒で、さらに父は早稲田のレスリング部出身だったということもあって、私たち姉妹は早稲田に憧れて入学しました。早稲田のレスリング部にも妹は入学前に何回か練習に来ていたので、レスリング部の雰囲気だとか、大学の授業の面もすごい気にしていて、そこは私がアドバイスしていました。今も3人でLINEや電話でレスリングの話をすることもよくあります。
世界選手権への代表争いで負けて五輪代表の可能性がほとんどなくなった試合は、会場で応援していました。「東京オリンピックで金メダル」という目標に向かってずっと頑張ってきていて、すごく落ち込んでいました。しかし、私の中では「絶対にいけなくなったというわけではない」と思っていて、「可能性としては0.1%ぐらいしかないかもしれないけど、その0.1%を信じて準備していこう」という話をしました。LINEで「お姉ちゃんがそう信じてくれるのであれば、私もその可能性を信じてちょっとずつ頑張っていくね」というような返信がありました。
天皇杯全日本選手権で優勝してアジア予選に行けることになったときは「本当にどんなことがあっても諦めずにここまで頑張ってきてよかったね」という話と、「色んな試練があったと思うけど、その試練を乗り越えたからこそ、みんなよりも一回り二回りすごく強くなっているんじゃない?」みたいな話をして、アジア予選に向かって頑張ってほしいっていう話をしました。
麻衣さん「最後は自分を信じて、最高の舞台楽しんで」
父は本当に喜んでいます。妹は中学2年生の時、レスリングの英才教育を受けられる「JOCエリートアカデミー」に入るため、千葉の実家を離れています。全寮制のアカデミーで、そのために北区の中学校に転校しました。親としては本当に不安な中で送り出したところがあると思うので、「小さいときからの夢を絶対に叶えて欲しい」と話していました。ずっと離れて暮らしているので妹は私にとって遠い存在というわけではないのですが、家族ではあるもののすごく尊敬している存在です。
コロナによるこのような状況で、オリンピックが開催されることだけでもありがたいと思っています。妹は本当にここまで来るのに色んな試練を乗り越えてきました。それを自信にして、あとは今までやってきた練習量は誰よりも負けていないと思うので、最後は自分を信じて、最高の舞台で楽しんでもらえたらいいなと思います。
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