「健康スポーツ論」ってどんな授業!? 岡浩一朗先生にインタビュー!
スポーツ科学部って何を勉強するところ?運動するところ?という疑問を抱いたことはありませんか?
その疑問を解決するために、今回は1年生向けの導入授業である「健康スポーツ論」を担当されている岡先生にお話を伺いました。
「健康スポーツ論」では、子どもから高齢者までの全世代を対象に、各世代が抱える健康課題について知るとともに、その解決策としてスポーツを含め身体を積極的に動かすにはどうすればよいかを学ぶことができます。
身体を動かすといっても、スポーツをすることだけではありません。日常生活での掃除、洗濯なども当てはまり、テレビのリモコンを取って付けるだけでも身体活動となります。
しかし、今では機械に声を掛けるだけで電気が付き、カーテンの開閉までもやってくれます。このように考えると、立派な文明が人間のアクティブな生活を奪っていると言っても過言ではありません。お金を払って発達した科学技術の恩恵を受けて人々は身体活動(運動)不足に陥り、わざわざお金を払ってジムに通うのです。
この矛盾に気付けたでしょうか。この授業では、さらに複数の講師を招き、実際の社会で人々の健康のために何がどう活かされているかを学ぶこともできます。それらを学びながら、どうすればアクティブな人を増やせるかを考えることが授業の主な目的となっています。
国民の身体活動不足の原因として、岡先生は「座りすぎ」に注目しており、仕事や勉強で、また家でテレビやパソコン(スマホも含む)を見て座ってばかりいることの問題に着目し研究を行っています。
具体的には、座りすぎが心身の健康や仕事・勉強のパフォーマンスにどのような悪影響を及ぼしているのかを明らかにし、改善のための有効な対策について検討しています。部屋全体の写真
そのため、先生の仕事風景はとても過ごしやすい環境になっています。椅子はバランスボールになっていたり、一見普通に見える右奥の椅子も腰に負担のかからない変わったつくりになっています。パソコンがのっている台(ワークステーション)も高さが調節でき、座っても立っても仕事が出来るようになっています。
また、写真を引きで見ると、靴を脱いで足元にフカフカのマットが置いてあることが分かります。立って仕事をしても腰などに余計な負担のかからない健康的な職場になるよう工夫されています。
他にも、犬の散歩をテーマにした健康づくりの研究は非常に興味深いと感じました。たとえば、ある高齢者の1日を観察すると、朝と夕方決まって同じ時間に比較的強度の高い活動がみられることを発見し、それが犬の散歩だったのです。
犬の飼い主は犬からの影響を強く受け、犬とともに積極的に身体を動かしている場合が多く、かわいく癒し効果のある犬が飼い主の健康までコントロールしてくれていることが分かったとのことです。
最後に岡先生にスポーツ科学部の入学を目指している学生に一言をお願いしてみました。
「スポーツ科学部を目指しているみなさんはスポーツ経験が豊富で、勝つことも負けることも知っている。体力もメンタルも強いみなさんは強い!そういう生徒はぜひスポーツ科学部に来てやりたいことを研究して下さい!」
スポーツ科学部では健康とスポーツの関係についても学ぶことが出来ます。少しでも興味を持たれた方はスポーツ科学を勉強してみるのはいかがでしょうか。
スポーツ科学部1年 高橋祐衣
(学年は記事作成時のものです。)