School of Sport Sciences早稲田大学 スポーツ科学部

テレビ朝日 猪ノ口 克司朗さん(2005年3月卒業[人間科学部スポーツ科学科) 「柔道を科学する」

卒業生からのメッセージ

柔道を科学する

猪ノ口 克司朗(2005年3月卒業)

コーチとして後輩の指導に励む筆者

コーチとして後輩の指導に励む筆者

私にとって「自分を客観的に捉える」という機会を与えてくれたのが、早稲田大学人間科学部スポーツ科学科(現、スポーツ科学部)でした。

私は柔道部に所属していましたが、武道として生まれた柔道には「礼に始まり礼に終わる」といった言葉があるように、礼儀作法や相手への思いやりを大切にするといった精神的な素養を高めるという一面があります。一方、オリンピック競技でもあるJUDOに取り組むに当たっては、競技スポーツとして、技術、体力も同時に高めなければなりません。いわゆる「心・技・体」が備わっていなければならないのです。特に、試合をする相手によってタイプも千差万別ですから技術を磨くにも一苦労ですが、合わせて当時の私は、体があまり強くなく体力をつけることに非常に悩んでいました。精神的な素養が求められるからこそ根性論が一人歩きし、体を壊してしまう危険性を孕んでいるのも柔道の妙です。そこで出会ったのがWASEDAであり「柔道を科学する」という手法でした。

私の階級は60kg級(野村選手の階級といった方がわかりやすいでしょうか)だったのですが、体重制限がある中でいかに完成された「60.0kg」の体を作り上げるか? 自分には何が足りないのか? 何が必要なのか? それらを客観的に捉える為、生理学、運動学、栄養学、トレーニング、リハビリテーション、コンディショニングなど…あらゆるスポーツ科学からヒントをもらい、筋肉量・体脂肪率の調整、食事の取り方、減量計画の変更など自分自身を実験台に試行錯誤を重ね、最終的には自分としてのベストな状態で試合に臨むことができました。

今ではテレビ朝日で営業局に所属し、テレビCMのセールスをしています。仕事も柔道と内容こそ違いますが、自分の中でのアプローチは似ています。相手に礼を尽くし、思いやりを持って接すると同時に、相手が何を求めているのか? 自分の提案に何が足りないのか? 他局に勝つには何が必要なのか? 常に客観的に自分と周りの状況を捉え、最良のものを捜し求める毎日です。皆さんもぜひ早稲田で新しい自分にチャレンジしてみてください。

会社前にて。内容こそ違えど、仕事も柔道もアプローチは似ている。

会社前にて。内容こそ違えど、仕事も柔道もアプローチは似ている。

猪ノ口 克司朗(いのくち・かつじろう)

兵庫県報徳学園高校出身。2005年人間科学部スポーツ科学科(現、スポーツ科学部)卒業。5歳から柔道を始め、在学中は体育会柔道部で108代目の主将を務めた。現在は、テレビ朝日スポット営業部に所属し、テレビ朝日をキー局でナンバーワンにする日を目標としながら、日夜スポンサー、広告会社と交渉を重ね、週末は柔道部のコーチとして道場で汗を流しながら、学生と日本一になる日を夢みている。

2009.07.23 update

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