無線通信用高周波回路の研究開発
修士2年 平山敦基
携帯電話・GPS・無線LANなどの各種無線システムは私たちの生活に欠かせないものとなりました。これらを始めとした無線システムの内部に存在する回路が吉増研究室で設計している「高周波回路」と呼ばれる回路です。「高周波回路」を理解することは、正直に言って、決して簡単ではありません。ですが、アナログ回路の基礎さえしっかり勉強しておけば、十分に設計に参加することができると考えています。
現在、吉増研究室では、無線通信のための電波をつくり出す回路である電圧制御発振器、そのつくり出した電波を増幅し、通信の品質を高める回路である増幅器の設計などを研究室全体で行っています。
研究室に配属されると、まずは自分のパソコンが与えられ、回路シミュレータなどの設計ツールの使い方を学んで頂くことになります。その後、その回路シミュレータを利用して回路の設計を行います。回路設計終了後は回路図面上の部品を配置するレイアウトという作業を行い、レイアウト完了した回路の製造を企業に依頼します。そして、完成した回路を測定し、その性能を確認します。以上が研究室配属後の流れになります。
吉増研究室では各々が1つ以上の回路の設計を任せられます。主体的に研究ができ、国際学会などでの発表の機会もあります。ゼミでは活発な議論が行われるほか、日々の設計でも先生や先輩の丁寧な指導があるため、はじめて高周波回路の設計をする人でも安心して設計できる環境が整っています。
無線システムに使われる高周波回路は、アナログ回路設計の中でも難しい分野ですが、その分やりがいを感じることもできます。回路設計に関するスキルを身につけたい方、ぜひ一緒にやってみませんか?

研究室の様子