2023年度第1回 比較法研究所スタディセミナー
日 時 2023年7月6日(木)
17時00分~18時30分(Zoomによる開催)
主 催 早稲田大学比較法研究所
講演 「生殖補助医療およびヒト胚研究に対する法規制のあり方 -日英の比較から-」(原田 香菜 法学学術院講師)
【概要】
現在、日本では急速な少子化が止まらない一方、体外受精等の高度生殖補助医療により生まれてくる子の数は増加傾向にあり、2020年には出生数全体の約7.2%に上ります。しかし体外受精や胚の移植・保管等について、法的な行為規範は未だ整備されていません。他方、特定のヒト胚・生殖細胞を操作する技術やこれらを用いる医学系・生命科学系研究に関する特別法・政令・指針による規定が複数存在するものの、ヒト胚の取扱い全般を対象とする共通規制はなく、また前述の各法令指針と生殖補助医療に関する法とは相互に連携されていない状況です。
そこで本報告は、生殖補助医療およびヒト胚を用いる研究について横断的に規律する制定法・公的管理運営機関を有する英国の例を手がかりとして、国際的な動向と、わが国の生命・家族観にも留意しつつ、今後、日本おいて生殖補助医療とヒト胚研究に横断的・連続的な法規制を設けることの適否・そのあり方について検討をおこなう予定です。
【比較法研究所スタディセミナーとは?】
比較法研究所では、本学の学生(学部生・大学院生を含む)を主な対象として、外国の法文化に対する理解を広めることを目的とした「比較法研究所スタディセミナー」を開催します。
このセミナーは、比較法研究所の研究成果を学生の皆さんに還元することを目的としており、これまで比較法研究所が開催してきた公開講演会や公開セミナーのように研究者を対象とした専門的なものではなく、外国法に関する知見をわかりやすい内容で学生に伝えるものです(もちろん、教職員や一般の方も参加可能です!)。
具体的には、国外留学・出張など国外活動の体験談も交えた外国法文化の解説等により、国外留学や大学院進学の検討・準備の参考になるような内容について、年2~3回程度の開催を予定しています。皆さんの参加をお待ちしています。
◆参加をご希望の方は、こちらからあらかじめ比較法研究所にお申し込みください。
◆なお、お申し込みは7月5日(水)15時までです。
(2023年6月7日 掲出)
(2023年6月13日 更新)