Institute of Comparative Law早稲田大学 比較法研究所

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【開催報告】2022年度第3回スタディセミナー「英語論文作成入門」が開催されました

スタディセミナー「英語論文作成入門」

共 催: 早稲田大学比較法研究所/大学院法学研究科
日 時: 2022年11月17日(木) 16:30~18:00
場 所: オンラインによる開催
講 師: ストックウェル グレン教授(法学学術院)
参加者: 57名(うち学生33名)

 

2022年11月17日、2022年度第3回比研スタディセミナー「英語論文作成入門」を開催しました。講師は、多くの名門英文学術雑誌で編集・査読経験を有するストックウェル グレン教授が務めました。司会は大橋麻也・比較法研究所幹事が務め、ストックウェル教授のレクチャーの後、質疑応答がなされました。

レクチャーにおいては、英語論文の作成・出版に向け、特に自身の論文に適合的なジャーナルを選定する方法や、英文学術雑誌の編集者・査読者が論文著者に求めていること、査読結果への対応方法などについて、講義がなされました。特に印象的であったのは、執筆を始める前にジャーナルを選定する方がよい、また選定の際には必ず各ジャーナルのGuidelines for Contributorsや論文を熟読すべきであるという点でした。

また、ストックウェル教授が何度も、「英語に自信がない人は、英文ジャーナルへの投稿に躊躇しがちだが、英語での表現力はそこまで重要ではないから、まずはどんどん投稿するべき」と、投稿を奨励している点も印象的でした。近年の英文ジャーナルは、英語がネイティブでない研究者の論文も読み慣れており、投稿前にきちんと校正をすれば、ネイティブでない英語を理解してくれることが多いとのことです。何よりも論文の内容、そしてその内容がジャーナルの方針に沿っていることが重要であると、ストックウェル教授は強調されました。

その他、英文学術雑誌におけるオープン・アクセスの広まり、ハゲタカ・ジャーナルの見極め方、インパクト・ファクター(IF)との向き合い方などについても、講義がありました。

質疑応答では、英文学術雑誌に投稿する際、欧米の言語ではない論文を参考文献として挙げることはどの程度許されるかなどについて、お話がありました。ストックウェル教授によると、寧ろ欧米の言語のみで参考文献を絞ってしまうことは、よい研究を言語によって阻害することになるため問題であり、(もちろん英語以外の文献ばかりを取り上げているようであればそれはまた別の問題にはなるが)部分的に英語以外の言語(例えば日本語・中国語・ベトナム語など)の論文を取り上げていることで直ちにネガティブな評価を受けることはないだろうから、まずは投稿してみるべき、ということでした。

なお、このスタディセミナーの映像は、Waseda Moodleの比較法研究所 資料公開用コースにて見ることができます(ただし、早稲田大学の学生・教職員に限る)。興味のある方は是非ご覧ください。

(文:松田和樹・早稲田大学比較法研究所助手)

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