現職:早稲田大学大学院日本語教育研究科 助手
私は、博士後期課程から、日研に来たのですが、一番、驚いたのは、研究科の先生の多さでした。「日本語教育学」とは、それだけ、多様であり、広がりと深まりの可能性を秘めた分野であることを思い知りました。
修士のシラバスは、多種多様で、魅力的なもので溢れていました。アルバイトなど、時間の制約があったため、履修出来た科目は少ないのですが、シラバスや修士のアドバイスなどをもとに履修した講義は、私の今までの知識が生かせる分野、まったくと言っていいほど未知の分野を含めて、本当にためになるものばかりでした。
しかし、そのすべてが、自分の中で有機的に結び付いたかたちで日本語教育学なのだとはっきりと感じられるようになったのは、助手になってからでした。私には、一緒に授業をとった同期はいません。博士後期課程で研究室に入ってからは、あまり積極的に外に出ることをしませんでした。研究の話をできる人もいましたが、それは、同じ分野の人達で、研究を深めていくことは出来たと思うのですが、多様な学びのチャンスを活かすことは出来なかったと思います。
助手になってからは、同僚である他研究室の助手と触れ合う機会が増え、それぞれの研究の悩みや、研究の意義などを話し合える場を持つことが出来ました。これは、本当に、私の日本語教育学観を大きく広げる転機になったと思います。「苦楽を分かち合う」という言葉は、手垢のついた陳腐な言葉に聞こえますが、実際に体験できた人、実感できた人はどれほどいるでしょう。私は、本当に仲間に恵まれていると思います。この日研では、多くの志を持った仲間と出会えるはずです。私も、もっと、積極的になって、研究を語り合い「苦楽を分かち合える」仲間を増やしていけたらと思います。