Graduate School of Japanese Applied Linguistics早稲田大学 大学院日本語教育研究科

その他

松尾淳子(日研修士13期生)『日本語教師として子どもたちのためにできること』

現職:Redeemer International School Thailand 講師

【日研での学び】

私が子どもの日本語教育に携わるようになった第一歩目は、学部時代に行った外国人児童へのボランティア活動です。この経験をきっかけに日本語を学んでいる子どもたちのサポートをしたいと思うようになり、日研の扉を叩きました。

これまで日本語教授経験がほとんどなかった私にとって、日研での実践の授業は、日本語学習者と直に向き合い、そして自らの実践を仲間と議論できる大きな経験の場となりました。特に年少者日本語教育実践研究の授業では、1週間のうちわずか2時間のみでどう子どもに日本語をどう「学ばせるか」というプレッシャーと格闘する日々でした。しかし実践を重ね見えてきたのは、児童は日本語支援中の「今」を主な日本語学習の場としているわけではなく、支援をきっかけにその「先」で多くの人とのやりとりを重ねながら日本語を学んでいることでした。私たち一教師、一支援者ができることは、児童が日本語を学ぶための「きっかけ」を起こすことだったのです。

【日研修了後】

日研修了後、現在はタイ・バンコクのインターナショナルスクールで日本語を母語とする子どもたちのための日本語クラスを担当しています。私のクラスには両親共に日本人の子と、タイと日本のダブル子がいます。皆英語を主な学習言語としていますが、多くは将来日本で進学・就職をしたいと考えており、生きていくための日本語を学習しています。日本語クラスは4日に1度、80分の授業。この短い時間の中で、子どもたちにとっての将来を切り開く力となる日本語力をどう支え、伸ばしていけばよいでしょうか。私は常に、日研の頃から考えてきた「きっかけ」作りを意識するようにしています。子どもたちがクラスの外に向かって走りだせる力を引き起こすこと、それが今の私が授業を作っていく支えとなっています。

今、私も子どもたちと共に学んでいます。日研という「きっかけ」を力に、現場で学び続けています。

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