
詳細
2026年4月12日(日曜日)の13時から早稲田小劇場どらま館にてワークショップを行います。今回は6月にslopes(井部潤一郎+小松千倫)として発表予定の「声原生成」という上演作品のために開発中のオリジナルDAW(デジタルオーディオワークステーション)「SEIGEN DAW」の試験運用も兼ねています。
ワークショップでは互いの声を真似しあったり、カセットテープを用いて録音しそのカセットを解体したり、テープをループさせて演奏したりします。そして最後は「SEIGEN DAW」のデモ版を実際に使ってみます。ワークを通して自分自身のからだやカセットプレーヤーなどを広い意味での装置(モジュール)として捉え、音声というインプットを装置を使って変調させたり、フィードバックさせる実験を行います。
見学だけも可能です。どうぞお越しください。
日時
2026/4/12(日) 13:00 – 18:00 適宜休憩あり
概要
日常の中には喋る、話す、呟く、喚く、唸る、叫ぶ、笑うなど、声を出したり聞いたりする様々なシチュエーションがあります。他にも電車や通話の音声ガイダンスなどが、ありふれたものとして存在しています。生活を取り巻く音声は、他人や動物や物や自分自身に向けられ意味のある呼びかけや生理反応として届き、また別の声を呼びもします。
そのようなことを少し俯瞰して考えれば、音声という情報に対して、人のからだをある文脈や環境における一種の変調器(モジュレーター)の束として考えることができるかもしれません。
変調器とは、例えば蛇口を開け閉めする手のことです。パイプを通る水を蛇口の操作で変化させ、出てくる水の状態に、ある装置(モジュール)とそこに働きかける時間によって関与します。つまり、どこからか何かが入ってきて、ある装置を通って別の状態で外に出た時の、時間を伴う変化を生む操作や指示のことです。さらに、私たちのからだの部位をこのような変調器として捉えたなら、それは常に操作に対する反作用を受け取って自らの状態を更新し続けてもいます。ここでは変調器自体がインプットによって書き換えられ続けるループが起こっています。
今回はそのようなループの中にあるからだや、インプットされた音声を変調させる装置としてのからだを、音声や収録機器、そして6月にslopesとして発表予定の独自開発したDAW(デジタルオーディオワークステーション)のテスト版を用いて一人一人が捉えたり、想像したりするための実験を行います。できればそのような変調するからだをコンシャスに、前向きに捉えられるようになりたいと思いますが、まだ答えはありません。
身近な例として:
1人でするあくびの息漏れやくしゃみの場合、身体の内部状態が声として出る→息もれや破裂音として自分自身に聞こえる。そのあとに眠いのかもしれないなと、自分自身の気分を変調させたり、生きているんだなと自覚したり。そして次にくしゃみやあくびをするときは、その時の動作や息の量の大きさを変えたりもして、気分やからだの状態を揺り動かしている。電話で誰かの声を聞くと、自分の声のトーンや話し方が変わる。小さな子どもや赤ちゃんに話しかけるときは声が高くなったり柔らかくなったりする。誰かにシチュエーショントークをする時に登場人物の声や仕草を真似る。カラオケで歌手の声や節を真似る。大きな音の中では声量やテンションも変わる。このような時の声は単に自分の内側から出てくるものというよりも、環境や文脈との関係の中で変化し、またその変化が再び自分の状態をつくりかえていくものとしても捉えることができる。
劇場
料金
無料
予約
用意するもの
動きやすく地べたに座ったりしても良い服装、スマートフォン、イヤフォンやヘッドフォン(bluetooth接続でも可)、鉛筆やボールペンなどの筆記用具、中身を出して切り刻んでも良いカセットテープ(持っている人がいれば)
参加定員
10名程度 *見学も可能
対象
◯音楽やダンスや演劇や身体に興味のある方
◯6月に予定されている上演作品への出演や制作に興味のある方
◯slopesの活動に興味のある方
プロフィール
小松千倫
高知県南国市生まれ。京都市在住。音楽家、美術家、DJ。2000年代末から様々なレーベルやパブリッシャーよりMadegg等の複数の名義で膨大な数の音源をリリース。近年は音や光といった振動や波を素材とし、人間や非人間とのコミュニケーションにおける物質的・心理的な距離の経験を扱う作品制作を行う。
主な個展に『Sucker』(The 5th Floor、東京、2023年)、『Osaka Directory 7 Supported by RICHARD MILLE 小松千倫』(大阪中之島美術館、大阪、2024年)、主なグループ展に『Bee Wee』(TALION GALLERY、東京、2020年) 、『Silent Category 沈黙のカテゴリー』(CCO、大阪、2021年)、『Standing Ovation | 四肢の向かう先』(旧ホテルニューアカオ、静岡、2021年)、『惑星ザムザ』(牛込神楽坂、東京、2022年)、『Kazumichi Komatsu, Akiyoshi Kitaoka』( 522w37、ニューヨーク、2022年)、『Study:大阪関西国際芸術祭2023』(船場エクセルビル、大阪、2023年)、『コレクション展 2:電気-音』(金沢21世紀美術館、金沢、2023年)など。
主なパフォーマンス・コラボレーションに「SonarSound Tokyo 2013」(Studio Coast、2013年)、Chim↑Pom「また明日も観てくれるかな?」(歌舞伎町振興組合ビル、2016年)、「ZEN 55」 (SALA VOL、バルセロナ、2018年)、「Untitled」 (Silencio、パリ、2018)年、「Genome 6.66 Mbp VS Dark Jinja」(ALL、上海、2018年)、「悲哀总会」 (Senggi Studio、ソウル、2019年)、イシャム・ベラダ「Présage」(横浜トリエンナーレ2020エピソード00、2019年)、PUGMENT 「Purple Plant 」(東京都現代美術館、2019)年、「default #1」 (The Gray Space in the Middle、デン・ハーグ、2023年) 、「haloplus presents: Dove Le Makeup Kazumichi Komatsu Angel Wei Ryong」 (Christianshavns Beboerhus、 コペンハーゲン、2023年)、ソロパフォーマンスシリーズ「光年」(2024年〜現在)など。
slopesについて
slopesは音楽家、美術家である小松千倫とサウンドエンジニアの井部潤一郎によるアーカイブユニット。現在slopesは井部の曽祖父である井部宗次郎が記した「骨声承礼集」と、それに基づく独自の民間信仰・療法である「骨政霊承」についてのアーカイブプロジェクトとデジタル化を行っています。
プロジェクトの詳細は以下ブログを参照のこと
「簡易××式骨声霊承のRVCモデル学習」https://ymy6jnbuwsj7.blog.fc2.com/blog-date-202501.html
主催
slopes(井部潤一郎+小松千倫)
協力
早稲田小劇場どらま館












