公演詳細
期間
2022/12/22(木)~2022/12/23(金)
劇場
早稲田大学大隈記念講堂
主宰・脚本・演出
北川はる
出演
浅茅生などか、今井茉莉江、大石水月(劇団木霊)、岡野屋丈(早稲田大学演劇研究会) 、岡村香苗(ターリーズ)、沖田大悟、橘美海(あをともして)、額信ガク、間宮知実
料金
無料(フリーカンパ制)
予約
https://ticket.corich.jp/apply/184499/
タイムテーブル
2022年12月 | ||
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22日(木) | 18:30 | |
23日(金) | 12:00 | 17:30 |
スタッフ
- 舞台監督:菓子
- 舞台監督補佐:大和田やま都
- 音響:246
- 音響補佐:くるみざわ
- 音響操作:弌葉英晃(add9-RAY)
- 照明:辻本要(早稲田大学放送研究会)
- 照明補佐:岩瀬妃菜(しらすの夕立ち)
- 制作:冴島伶
- 制作補佐:伊藤美雪香(しらすの夕立ち)、高田ゆきな、にいづま久実
- 広報:にんじん
- 広報補佐:佐藤由夏、ねね、よしかい
- 宣伝美術:加納なつみ
- 衣装:コウシロウオヤマ
- 衣装補佐:くるみざわ、宮地結菜(劇団てあとろ50’)
- 撮影:あいざわ、倉田そら
- 映像:西村
- 映像補佐:伊藤美雪香(しらすの夕立ち)、倉田そら
- 大道具:雅之霧貫
- 大道具補佐:コウシロウオヤマ、城代亘生、田中檀、戸塚、能見千秋(早稲田大学演劇研究会)、松沢佳奈、ゆきみ
- 小道具:雅之霧貫
- 演出助手:あいざわ、大和田やま都、小川開世、菓子、三枝佑(ターリーズ)、さとうのりか、吉田総士
- 演出補佐:能見千秋(早稲田大学演劇研究会)、藤枝拓磨(ビーバー、ラムネ瓶をかじる)、藤本エイスケ、星りこ、峯川遼子(劇団木霊)
- 演出協力:佐久間喜望
- 演奏:ホシダマサオミ(劇団木霊)
- 企画協力:射延憲児(早稲田小劇場どらま館企画責任者)
- 主催:劇団森×生粋工房×虚仮華紙×桃源郷行きたい
劇団森大隈講堂企画『ひなげしロード』稽古場インタビュー
―――稽古場に入ると、とても穏やかな空気が流れていた。
その空気は止まったり、動いたり、ただそっと、そこに居てくれた。―――
劇団森大隈講堂企画『ひなげしロード』の稽古場見学に行ってきました。
この公演は早稲田大学のシンボルとも言える建造物である大隈講堂で行われ、ここで演劇公演を打つというのは私も初めて聞く試みです。そのことについて主宰で脚本演出も務める北川はるさんにインタビューしてきました。
稽古場に足を踏み入れるとゆったりとした雰囲気が流れていて、演者さんたちが仲良く話している様子に「あれいつ稽古始まるのかな?」と思ったほどでした。そこに小道具を抱えた北川さんが入ってくるとより稽古場が明るくなり、座組の仲の良さが感じられました。と、いうことを考えている間に稽古は始まっていて「えっ、いつ始まった?」と驚かされました。
この日はとあるシーンの立ち位置や動線を確認する稽古で、これは演出の中でもかなり頭を使う地道な作業なのですが、そこには演出家と役者がそれぞれにアイディアを出し合い、話し合って進めている姿がありました。また、周囲にいるシーンに関わらない役者さんも台詞覚えや台本読み込み、話し合っている姿にとても機能的な現場だなと感じました。
この座組の役者陣は劇団森だけでなく劇団木霊や演劇研究会など複数のサークルから参加しています。どうしてメンバーを集めるに至ったのかという質問に北川さんは「『外に開く』うえでその広がりが広い人を呼びました」と言います。そのため、対話をする時間を多く取り、作品の根本にあるものの共有をできたと教えてくれました。
また、「外に開いて」いるのは照明スタッフに関してもでした。今回の公演の照明に早稲田大学放送研究会さんが携わっています。大隈講堂で公演を打つうえで講堂での照明ノウハウを持つ放送研究会の協力が必要不可欠ではあったのですが、新たな発見もあったそうです。「演劇にはない照明の使い方を知ることができたり、放送研究会さんにも演劇での照明の使い方を共有できたりと、歩み寄ることで上手く補い合うことができた」北川さんは語ります。
「大隈講堂で公演を打つ理由とは?」という質問に、「大学の中で人が集まりやすいこの場所で公演をやることで演劇界隈外の人も呼びたいと思った」と北川さんは話す。大隈講堂は学内生でもなかなか足を踏み入れる機会がないようで、それだけでも公演へと足を運ぶ動機になると思います。加えて、大隈講堂も劇場になり得るということを早稲田演劇界隈に知ってもらうという意図もあるそうです。
「『大隈講堂』という性格を持った場所で作品と劇場が合わさっていく、コラージュしていく感覚を体感してほしい。」と北川さんは語ります。「役者や戯曲、劇場、そして足を運んでくれた観客のそれぞれが発したものが合わさってできる空間で、一緒に息をしてほしい。そしてまた外へと出ていく。そんな瞬間を味わってほしい。」と語ってくれました。
空間を共にして呼吸をする。そんな演劇の醍醐味を味わいに、大隈講堂へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
(どらま館制作部 鳥塚隼人)