公演詳細
期間
2022/11/18(金)~2022/11/20(日)
劇場
早稲田大学学生会館B202
主宰
笹倉良太(横綱エクスプレス/劇団てあとろ50’)
脚本
福家寿明(横綱エクスプレス/劇団森)
演出
藤本エイスケ(横綱エクスプレス/劇団森)
出演
黑川優(劇団くるめるシアター)、笹倉良太(横綱エクスプレス/劇団てあとろ50’)、白雪すみ(劇団森)、西村智翔、ユリアヤ(劇団木霊)、岡村香苗(劇団森/ターリーズ)、久松凌空(劇団てあとろ50’)、安い丈博(劇団くるめるシアター/ターリーズ)、児玉トウカ(劇団森)、ゆきみ(劇団森)
料金
フリーカンパ制
予約
https://ticket.corich.jp/apply/185336/
タイムテーブル
2022年11月 | ||
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18日(金) | 14:00 | 19:00 |
19日(土) | 14:00 | 19:00 |
20日(日) | 12:00 | 16:00 |
スタッフ
- 演出助手:大和田やま都(劇団森)、岡村香苗(劇団森)、児玉トウカ(劇団森)、冴島伶(劇団森)、ミシェル(劇団てあとろ50’)、安い丈博(劇団くるめるシアター/ターリーズ)
- 舞台監督:沖田大悟(劇団森)
- 舞台監督補佐:シロキもとや(劇団森)、ねね(劇団森)、ミシェル(劇団てあとろ50’)、ゆきみ(劇団森)
- 舞台美術:松本リンタ(しらすの夕立ち)
- 舞台美術補佐:伊藤美雪香(しらすの夕立ち)、木村はなび(しらすの夕立ち)、夛賀リンゴ(劇団森)
- 音響:田中陽太(劇団てあとろ50’)
- 音響補佐:笹倉良太(横綱エクスプレス/劇団てあとろ50’)
- 照明:鈴木譲
- 照明補佐:平田清夏(G線上のサクラエビ)
- 制作:奥山ちひろ(劇団てあとろ50’)
- 制作補佐:秋山御飯、家亀葉菜、旦部遥奈、みやたのた(劇団てあとろ50’)
- 広報:さとうのりか(劇団森)、西村(劇団森)
- 宣伝美術:酒井まりあ
- 撮影:倉田そら(劇団森)
- 衣装:星りこ(劇団木霊)
- 衣装補佐:梅澤依愛(劇団森)、飯田橋愛(劇団森)
- 小道具:しみずあかり(劇団森)
SWANDIVE×横綱エクスプレス 11月企画公演 『り・あ・りてぃ!』稽古場インタビュー
『り・あ・り・てぃ!』は、笹倉良太さん、藤本エイスケさん、福家寿明さんの3人が所属するユニット「横綱エクスプレス」の、第1回公演となる上演だ。団体のステートメントは、「演劇をしたいときに自由に演劇をする集団。力強くスピード感を持った演劇を目指す。」
ユニット結成のきっかけは、昨年10月に学生会館で上演された『恋するセカイ』。脚本を福家さん、演出を藤本さんが担当し、笹倉さんが出演した。サークルの垣根を越えた同期の3人で一緒に演劇をやってみる話が出てから、一年越しに実現したのが今回の公演だ。
(横綱エクスプレスの3人。右から笹倉さん、藤本さん、福家さん。)
物語のあらすじは、『平凡な男子高校生ミノルの日常は謎の美少女転校生のせいでシッチャカメッチャカに!!しかも僕の家で一緒に暮らすってどういうこと~!?』『恋に恋する新感覚ラブコメディ』『だけど現実の恋って、そんな綺麗なもんじゃない。』とのこと(実はこの記事ではネタバレ阻止のために公演フライヤーの文言以上はお伝え出来ない……)。
演劇サークルでは、脚本と演出を1人が一手に担うケースが多いが、今回は2人が各々担当している。またさらに特徴として、脚本と演出の仕事がきっぱりと分けられている点だ。演出の藤本さんや主宰兼俳優として出演もする笹倉さんの2人が、その日の稽古で上がった疑問や俳優の困りごとを稽古場で拾い上げ、福家さんに共有する。脚本の全体像を把握する福家さんは、それを受けてすぐに脚本を改稿し、翌日はその新しい稿で稽古を進める、というわけだ。ここで補足しておくと、以前、脚本のテーマや題材、表現方法などにおいて役者側とユニット側で問題意識の差が生じた。そこで、さとうのりかさんと瀧口さくらさんによる第三者委員会が立ち上げられ、その立ち会いのもと、ヒアリングや話し合いを通して双方のすり合わせを試みてきたが、降板という形でその件に幕を引いてしまったという出来事があった(詳細はユニット公式ツイッターからの発表を参照)。稽古場の意見を掬い上げて脚本に毎日反映していくというやり方は、その出来事に対しての彼らなりの応答ではある。
(稽古中、各所で色々な相談が活発に起こっている。)
インタビュー前に稽古場を見学させていただいたところ、3人それぞれの動き方が公演を動かしていることがわかった。主宰の笹倉さんは、シーンの返しや提案で誰より真摯な姿勢をみせる俳優として稽古場に居る印象だ。その姿勢で、後輩の多い座組を気持ちの面からも引っ張っているように見えた。脚本の福家さんは、台詞の意図や書いた時のイメージについて、俳優や演出から質問があると即座に応えていた。頭の中に脚本全部が鮮明にありそうだ。演出や俳優と話す際も、適度にユーモアを交えて楽しく進めていた。そして稽古場で特に重要な役割を果たすのはやはり演出の藤本さんだ。藤本さんは稽古で具体的な言及(「より大きく動いて」「さっきは遅かったと感じたから次は速くしよう」等)をし続ける。そのことについて尋ねると、脚本の特徴に理由があることを話してくれた。福家さんの脚本に取り組む際は、そのテキストに書かれている内容から読める動きの通りに俳優を動かしてから、その後に俳優の感情がついてきて表現されてくる、という流れがよいという分析が藤本さんにある。そこで、俳優みんなと居る稽古場では具体的にどのように動くかを中心に言及するようにし、感情面については俳優個人と演出家とのコミュニケーションですり合わせを行っている、という。加えて、来てくれた俳優のシーンは全員必ずやるようにする、というのは決めていることだそうだ。こうして彼らに稽古場のことを聞いているうちに、演出補佐の存在が大きいことも話してくれた。頻繁に出席してくれるだけでなく代役を何役も覚えて、稽古を助けてくれていると話してくれた。
(割と稽古場メンバー総出のとあるシーン。本番では一体どういう場面なのか?)
インタビューの終りに、3人に公演を目前にした気持ちについてコメントを頂いた。
脚本の福家さん。「自分が一本すべて書く脚本としては、もしかしたら最後かも。自分にしか書けないものを書いたので、よろしくお願いします。」
演出の藤本さん。「演劇は人に届けるもの。どこまでいっても、人に届けるためにやりたい。この公演に限らず、観客に楽しんでもらうために、演出の仕事をする。伝えたいことは脚本が請け負うものも多いから、楽しめるように作る、ということを演出としては意識してやっていく。」
主宰の笹倉さん。「作品として面白いものになっていると思う。演劇として楽しく観てほしいし楽しく演じてほしい。福家脚本、藤本演出、の2人で出来る作品を面白いと思っているし、やっていて楽しいので、その楽しさも伝わるように。」
公演は、11/18の14時開演を皮切りに、3日間全6ステージ。早稲田大学学生会館B202で上演される。横綱エクスプレスの3人が構築する上演では、記事には書ききれなかった俳優の熱量も見どころだ。ぜひ足を運んで、直に見届けていただければと思う。
(どらま館制作部 中西空立)
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以下、横綱エクスプレスからの記載になります。
SWANDIVE×横綱エクスプレス『り・あ・り・てぃ!』にご来場の皆様へ
当公演には、さまざまな性愛の描写、性行為を想起させる描写、教師と高校生との恋の描写、殴る・発砲する・生き物の命を奪うなどの暴力的な描写が含まれます。
当公演では第三者委員会を設立し、ヒアリングや話し合いを通して出演者の心身の安全の確保に努めてまいりました。
お客様がご観劇中にご気分が悪くなってしまった場合には途中退席ができるよう、客席の導線を確保しております。また、お客様の誘導のため上演中にはスタッフが客席に待機しております。決してご無理をなさらず、ご自身の心身の安全を第一にお考えいただければと思います。
ご観劇にあたって不安なことがございましたら、[email protected]までお気軽にお問い合わせください。描写の詳細をお伝えする等、できる限りの対応をさせていただきます。
何卒、よろしくお願いいたします。