企画概要
どらま館では、10/22-23にかけて演劇公演「円盤に乗る派『ウォーターフォールを追いかけて』リクリエイション」を招聘公演として開催する。
この円盤に乗る派の『ウォーターフォールを追いかけて』という作品は「上演にとどまらない演劇の豊かさの提示を試みる」をテーマに4つのタームを設けており(詳細こちら)、どらま館で上演する「リクリエイション」のタームでは、「危機(=ドラマ)の乗りこなし方を探求する」という目標を掲げて創作する。
代表のカゲヤマ気象台は、この作品では、「部分」「断片」というキーワードをもとに、従来想定されるような、テキストに描かれた人物が抱く目的を読み取り、ひとつの統合された人格で各シーンを解釈して演じるのではなく、一文一文の変化に即応しながらぼんやりとひとつの人格が浮かび上がるような方法を模索して演じられないか挑戦してみたい、と語っている。そのため現在の稽古では、ほとんどの時間を「脚本の精読」にあて、どう読んだかを座組のみんなで話し合いながら、読んでいるあいだに感覚したものを轍にするような作業を続けている。
そこで、この関連企画では「ウォーターフォールを追いかけて」という戯曲を本学文学学術院教授、細馬宏通先生の案内のもと学生有志とともに丹念に読む「テキストの精読」を行う。細馬先生の著書「うたのしくみ」は、ご自身の経験を元に、楽曲から自分の身に起きた感動の経験を作品のしくみを介して言語化することで、なにに呼応して情感が動かされたのかをより深く理解し、引いてはそれが作品に対する愛好心を増していくという、鑑賞者と作品の関係の築き方を提案してくれている。
どらま館は、学生演劇の活動支援を目的のひとつに企画を制作しており、その支援は、演劇活動を生業にしたい学生にのみ向けたものではなく、卒業後も演劇やその他の文化活動を生活のなかに置いて楽しむ人を増やすことにあると考えている。この「テキストの精読」は、今回のリクリエイションの創作との重なりを感じるとともに、この視点が、若い世代の演劇の作り手にも、今後就職をして演劇とは関係のない仕事をする学生にとっても有意義で発見のある機会になるだろう。
当日は、限られた時間で読むことになるため、精読のデモンストレーションのような意味合いのイベントになるが、最後まで読み通すことが目的ではなく、「部分に時間をかけて読む」ことを主眼に、このイベントをきっかけとして、戯曲や文学作品を読むことのアプローチに選択肢を示し、読むことの楽しさを感じることができればと思う。
どらま館担当職員 宮崎晋太朗
日時
10/17(日) 13:00-15:00
会場
早稲田小劇場どらま館よりオンライン配信
→ https://youtu.be/pRn6DJtKSWQ
*会場での観覧希望者を若干名受付します。ご予約はこちら
企画内容
第一部 戯曲「ウォーターフォールを追いかけて」を精読する
細馬宏通(文学学術院教授)× 学生有志
第二部 ポストトーク+質疑応答
カゲヤマ気象台(円盤に乗る派)× 細馬宏通(文学学術院教授)
お問い合わせ
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円盤に乗る派
『ウォーターフォールを追いかけて』リクリエイション(公演詳細)
会 場:
早稲田小劇場どらま館
開演日時:
2021年10月22日(金)13:00 / 18:00★(★特設ページにてオンライン配信)
2021年10月23日(土)13:00 / 18:00
料 金:
早大生・早大サークル所属学生:¥1,000
※要学生証の提示・日時指定・全席自由
予 約:
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