Waseda Shogekijo Drama-kan Theater早稲田小劇場
どらま館

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9/4 早大劇研’22新人試演会 『マトリョー笶力SP』

公演詳細

公演日

2022/9/4(日)

劇場

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ

構成・演出

田中優笑

出演

秋尾藍歌、綾畝、遠藤海音、久佐山れヱと、久間朝陽、小島淳之介、紗栄華、佐藤ことね、早坂奈菜穂、日南莉緒菜、ミゾグチマユ、山田樹斗

料金

無料(フリーカンパ制)

予約

https://t.co/0Q96LsMp7L

タイムテーブル

2022年9月
4日(日) 14:00 19:00

スタッフ

  • 演出助手:佐織祥伍、鳥塚隼人
  • 振付:佐久間喜望
  • 照明:及川晶
  • 照明補佐:岡野屋丈、古賀結夢
  • 音響:平野樺香
  • 音響補佐:川元優輝
  • 舞台監督:田中豪
  • 舞台監督補佐:谷川大吾
  • 舞台美術:稲葉捺月
  • 小道具:齊藤真菜香、能見千秋
  • 衣装:齊藤由佳
  • 衣装補佐:大熊望友
  • 制作:横山智咲
  • 制作補佐:時吉海希、佐久間喜望
  • 宣伝美術:小林未和
  • スチール:土井実

稽古場インタビュー

毎年9月頃になると、学生演劇サークルが複数活動する早稲田周辺では、今年度サークルに入った新人のお披露目的公演が集中する。この時期の公演は、個人的な企画とはまた違った、各団体の現在地と〈これから〉を示すものでもある。また「新人」やその指導の制度、呼称は団体によって異なっていて、その違いがそれぞれの思想や美学をも形作っているといえるのではないだろうか。

早稲田大学演劇研究会(以下、劇研)の場合、新人は「新人訓練」を受け、その成果として「新人試演会」を上演する。新人訓練は「エチューダー」と呼ばれる代表者の下、身体系の基礎訓練から試演会に向けた作品・演技づくりまでを7月から8月にかけて集中的に行うものだ。今年のエチューダーである田中さんによると、今回は身体関係と演出関係でそれぞれ補佐がつき、その中心三人に加えて旧人(先輩)がときどき稽古場に顔を出しサポートする体制であるそうだ。取材者は「訓練」なるものとこれまでほとんど無縁だったため、何が行われるのか戦々恐々としていたが、訓練でのやりとりの中で何らかの「価値」が立ち現れてくる様子は興味深いものであった。

稽古場(演出と俳優)

俳優が舞台上に立っているとき、自分の状態や舞台装置の形、共演者の位置など様々なことを把握する必要がある。その把握の解像度は、俳優それぞれで異なっていることもあれば、芝居によって解像度を切り替える必要が出てくることも少なくない。もちろん俳優でなくとも、人間は周囲の環境を何らかの解像度で把握し生活しているわけだが、そのことに意識的になるのは簡単ではないだろう。

今回見学した中でもたとえば「マリオネット」や「ゼロ歩行」などの訓練は、舞台全体とそこに立っている自分自身の身体という、全体と部分の両方を意識的に把握する訓練のようであった。また、それをただ「意識せよ」ということよりかは、エチューダーや補佐とのやりとりのなかで「この訓練ではどの解像度を用い、維持する必要があるのか」を確認し合っているようにみえた──もちろん個人個人でアドバイスされる内容は異なるのだが。そのことによって個人の表現以上に劇研としての「価値」が場として共有されていたように思う。

劇研に限らないことであるが、新人の教育や指導をめぐる難しさはさまざまな角度から飛び込んでくる。たとえば、団体としてちょっとずつ変化しながら培われてきた大きな方針や価値観と、新しく入ってくる人たちの個人的な性質や目的は当然ズレているし、そのズレ方も毎年異なる。予想がつかない中で先輩は準備を重ね、新人と対面してからはちょっとずつお互いに方針を変更しながら試演会の完成を目指していく。年によっては予想外の事態に動揺してしまうような人も現れることと思うが、エチューダーの田中さんは方針を変えていくことにそれほど躊躇はなかったという。「新人訓練」というものの「価値」それ自体も、新人訓練の中で問われ続けている。

試演会の内容は新人を中心にネタ出しを行いエチューダーなどの指導のもとで上演台本にまとめていく。まだ推敲中ということもあり、短い取材時間で全容を把握することはできなかったが、伝統ある演劇研究会であっても、この新人とこの旧人の取っ組み合いでつくられる劇は最初で最後だ。どのような上演になるのかは観客席で目撃することにする。(どらま館制作部 浜田誠太郎)

稽古場(一列に並んで指導を受ける俳優)

Dates
  • 0904

    SUN
    2022

Place

劇研アトリエ

Tags
Posted

Thu, 01 Sep 2022

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