毎年実施している「越境対馬」プロジェクトのフィールド・ワークを、今年も実施しました。
「越境対馬」では、朝鮮半島から対馬を経て北部九州へと「越境」する中で、文化の多様性や文化摩擦、さらには共生の可能性について考えています。
今年度は、韓国の高麗大学校の学生や高校生と一緒に釜山から対馬に渡り、対馬での共同活動を行いました。また、昨年度はソウルにおいて行った「日韓青少年大学生歴史対話」を、今回は対馬において実施しました。
日本側・韓国側双方の、政府の公式見解や研究状況などに触れた上で、対馬という「国境」地域からの視点を踏まえ、日本と韓国という二項対立を超えた議論の可能性を探りました。
《行程》
釜山市による日本との交流事業見直しや、対馬を訪れる韓国人観光客の激減などについては日本でも報道されており、その影響について確認しました。一方で、あまり報道されていない様々な側面も、現地を訪れて関係者の方々からお話を伺う中で分かってきました。
日韓関係は現在、難しい状況にありますが、人と人が直接向き合い、一緒に同じものを見て、時には意見をぶつけながら対話していくことが大切であろうと思います。今後も対馬という「国境」地域から、グローバル化の実像とあるべき姿について考えていきます。