早稲田大学では、夏季休業期間を活用し、学生が地域社会と関わりながら学ぶさまざまなプログラムを実施しています。平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)およびOffice of the Global Citizenship Center(GCCオフィス)では、地域の自然や文化に触れるスタディツアー、地域団体との協働活動、社会課題に向き合うボランティア活動など、多様な機会を提供しています。
大学の教室を離れ、実際の地域に足を運び、人々と出会い、ともに活動することは、学生にとって新たな視点や学びを得る機会となります。この夏も、全国各地でさまざまな地域貢献活動を行いました。本記事では、その一部をご紹介します。
地域課題に向き合う
[WAVOC]石川県・重蔵神社大祭 運営ボランティア(2026/8/23~24)
石川県輪島市で開催される伝統行事「輪島大祭」は、毎年8月22日から25日にかけて、奥津比咩神社・重蔵神社・住吉神社・輪島前神社の4社が日替わりで祭礼を担う、輪島市最大のキリコ祭です。地域の祈りと暮らしに根差したこの伝統行事は、震災の影響により規模を縮小しながらも地域の復興への想いを込めて今年も開催され、8月23日に行われた重蔵神社大祭の運営ボランティアを実施しました。
参加学生は、地域の伝統文化を支える祭りの運営支援に携わるとともに、地域の方々との交流を通じて、能登半島の「今」を自分の目で見て学び、復興の現場に身を置き、防災・減災、そして地域共創のこれからについて考えるきっかけとなりました。

[GCCオフィス]地域連携ワークショップ
まちづくり、地域ブランド、移住定住、お土産、観光など、自治体が抱える課題の解決策を、学生チームが提案する実践型ワークショップです。学部・学年を超えて集う学生同士が議論しながら仮説を立て、地域の首長や自治体関係者、住民の方々へのヒアリングなどを通して解決策を考え抜きます。今夏は、北海道江別市、石川県珠洲市、福島県古殿町、岩手県田野畑村と連携したプログラムを実施し、40名の学生が参加しました。
北海道江別市

石川県珠洲市

福島県古殿町

岩手県田野畑村

地域で学ぶ
[WAVOC]北海道・富良野スタディツアー (2026/9/1~4)
脚本家・倉本聰氏が主宰する富良野自然塾とWAVOCが実施したスタディツアーです。このスタディツアーでは、富良野の大自然を五感で感じながら環境について学ぶ「環境教育プログラム」、富良野の地に根付く演劇的手法を用いて現地の風土を感じる「表現ワークショップ」、そして電気やガスのない中でエネルギーに頼らない生活を送る「原始的生活体験プログラム」など、富良野の地ならではのさまざまなプログラムに参加するとともに、富良野で活躍する本学卒業生から、農業やまちづくり、地域交流事業について学びました。
▶【学生の声】富良野で、暮らしを見つめてみる旅 ~富良野スタディツアー活動報告~

[GCCオフィス]地域連携スタディツアー
参加学生が地域の文化、産業、自然環境などを直接体験し、地域の課題や魅力を深く理解することを目的とした、早稲田大学と地方自治体が共同で企画する実践的な学びのプログラムです。
プログラムのなかで、自治体や地域住民、企業等との交流を通じて、設定されたテーマについて考察します。地域社会の現実的な課題に直面し、解決策を模索する経験を積むことで、今後の地域連携や地域貢献活動に役立つ「学び方を学ぶ」ことができます。今夏は、山形県寒河江市、新潟県燕市と連携したプログラムを実施しました。
地域で学ぶことの意義
これらの活動は、単なるボランティア体験や課外活動ではありません。学生が実際に地域を訪れ、地域で暮らす人々と出会い、ともに活動することで、キャンパスの中だけでは知ることのできない学びを得る機会となっています。
地域には、それぞれ異なる歴史や文化、人々の暮らしがあります。また、人口減少や高齢化、地域コミュニティの維持、環境保全、防災など、多様な課題も存在しています。学生はこうした現実に触れながら、自ら考え、対話し、行動する経験を積み重ねていきます。
地域貢献活動は、地域を支援するためだけの取り組みではありません。地域で活動する人々との交流を通じて、自分自身の価値観や将来の生き方について考えるきっかけにもなります。
WAVOCおよびGCCオフィスでは、こうした地域との協働を通じた学びを大切にしながら、学生が社会と主体的に関わるための機会づくりを進めています。
おわりに
今年の夏も、全国各地で多くの学生が地域社会と関わりながら学ぶ機会を得ました。
活動の内容はそれぞれ異なりますが、地域の人々との出会いや対話、共同での活動を通じて得られる学びには共通するものがあります。地域課題を自分自身の問題として捉え、多様な立場の人々と協力しながら考える経験は、学生にとって大きな成長の機会となります。
また、こうした活動は学生だけで成り立つものではありません。日頃から学生を受け入れ、支えてくださる地域の皆さまや関係団体の協力があってこそ実現しています。この場を借りて、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
WAVOCおよびGCCオフィスでは、今後も地域社会との協働を大切にしながら、学生が社会とつながり、学びを深めることのできる機会を提供していきます。地域での実践を通じた学びに関心のある方は、ぜひ今後のプログラムやイベントにもご注目ください。
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