The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

「心からのいただきます、みなさんは言えてますか?」~体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」13~

「心からのいただきます、みなさんは言えてますか?」
~体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」13~

小松 亮太(スポーツ科学部2年)

突然ですが、皆様は食事を始める際の日本語のあいさつ「いただきます」の意味を知っていますか?おそらく、「幼稚園・保育園に通っていた時に先生から教わったかも…」「命をいただきますって意味だよね…」といったように、正確な定義までとはいかないまでも、多くの方がその意味を理解しているかと思います。実際に辞書やネットには、「いただきます」には「あなたの命を私の命にさせていただきます。」という感謝の気持ちと、料理を作ってくれた方、野菜を育ててくれた方、魚を獲ってくれた方など、食べ物が口に届くまで関わったすべての方々への感謝の意味が込められている、と書かれており、みなさんの理解が正しいことが分かります。

では、その「いただきます」を心から言うことができている、という方はどのくらいいるでしょうか?物が溢れていて、食事ができるのは当たり前である現代社会では、命を頂いていることを実感するのは難しく、自信をもって「はい」ということができる方は、そう多くはないと思います。正直に言えば、私は「いただきます」を心から言えていませんでした。

しかし、山梨県の丹波山村に足を運び、狩猟の見学をさせて頂いたことによって、「いただきます」への向き合い方が変わりました。変化の理由としては、猟師さんが銃でシカを撃ち、シカが倒れ、処理場まで運搬され、解体されるという過程をすべて自分の目で見ることができたからだと思います。この体験を通して、肉になってくれたシカと肉を生産してくれた方の両者に対する感謝の気持ちを持つことができるようになり、「いただきます」が、ただのあいさつや単なる食事前の決まり文句ではないことを痛感しました。

罠にかかっている鹿。この後、ものすごい銃声が鳴り響き、鹿が倒れます

それだけではなく、現在では忘れられがちな「命」に対する感謝の気持ちを、みなさんにも持ってもらいたいとも思いました。ただ、実際には、感謝の気持ちを持つように口で伝えても、経験のない方に理解してもらうことが難しいことは重々承知しています。私も、止め刺しや解体を見せてもらう前はそうでした…。そこで私は、今後丹波山村で「命のありがたみを知る~猟師と狩猟~」といったイベントを開催し、その運営に取り組んでみたいと考えています(あくまで案ですが)。このイベントを通して、「いただきます」について考えてもらうのはもちろん、狩猟や地域おこしにも興味を持ってもらえれば、と思っています。

みなさん、ぜひ一度丹波山村に足を運んでみませんか?

 

≪体験的学習科目「狩猟と地域おこしボランティア」のこれまでの連載記事はこちらから≫
https://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2021/10/22/6915/

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