The Hirayama Ikuo Volunteer Center (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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<ハッピーハニー通信 6号>ワイヤーフェンスはじめました

日本は梅雨ですが、セレンゲティは雨季の終わりです。本来は収穫の時期ですが、今年は雨季の始まりが遅れたため、ほとんど畑を作ることができませんでした。
作物がないのでゾウも村にはやってきません。
次の収穫までの1年、どうやって乗り切るか、村人は暗い気持ちになっています・・・
それでも、ゾウ対策は少しずつ進めています!!

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茂みに設置した養蜂箱

●養蜂箱の移設

新たな実験として、畑の脇に設置していた養蜂箱を、10mほど離れた茂みの中に移設しました。これによって、蜂の定着率が高まることが期待できます。蜂は、日陰で湿り気があり静かな場所を好む性質をもちますが、畑の脇では直射日光が当たって、どうしても巣箱内の温度が高くなってしまう欠点があります。茂みに移してこれを改善することで、より営巣率が高まり、蜂蜜の収穫につなげる事ができると期待できます。

しかし、畑から離れしまう分、ゾウ追い払い効果が弱まってしまうことが心配です。ゾウの通り道になる茂みに置いてみていますが、果たして収穫と追い払いの結果はどうなるでしょうか?またご報告します!

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村の女性が作製した防護服

●防護服の製作技術指導

蜂蜜を収穫する際に必要となる防護服も課題でした。収穫は3人で実施するため、一度に3人分の防護服が必要になります。また、収穫期は同じ時期に重なるため、同時に複数のチームが収穫を行えるよう、複数セットそろえる必要があります。資金さえあれば防護服を買うことはできます。しかし、単に買って提供したのでは、長期的持続性につながりません。そこで私たちは、村の洋裁士の女性にサンプル防護服と材料を提供し、防護服を作る技術を習得してもらいました!これにより、今後は市販の価格の1/3の価格(一着2000円)で防護服を作成できます!!女性の収入向上にもつながり、一石二鳥となりました!

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フェンスを設置する畑のとなりのバナナ畑は、すでにゾウに食われてしまった

●ワイヤーフェンスの試験設置

養蜂箱を設置してのゾウ追い払いは、養蜂箱の購入と設置の初期費用が高く、現状では8か所の畑にしか設置できていません。また、毎年のポールと藁屋根の交換も必要で、初期だけでなく毎年メンテナンス費用もかかります。ハッピーハニーの資金だけでは、被害にあっている多くの農民の要望に応えられません。ミセケ村とロムチャンガ村だけでも200世帯以上が隣接地域で耕作していて、ゾウ被害にあっているのです。

そこで、もっと低コストで設置できる「ワイヤーフェンス」を試験的に設置することにしました。これは、畑の周りにポールを設置してワイヤーを張り巡らせる簡単な構造なので、材料費も労力も小さく抑えられます。パーキ村の1ヶ所の畑に試験的に設置しており、今のところ効果が出てゾウは入ってきていないそうです。

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フェンスの材料であるワイヤー

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ワイヤー設置作業

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ワイヤーフェンス完成

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