The Hirayama Ikuo Volunteer Center, Waseda University (WAVOC) 早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

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【開催レポート】能登半島・重蔵神社大祭運営ボランティア

能登半島・重蔵神社大祭運営ボランティア(2026年8月23日・24日)

WAVOC学生スタッフリーダー(SSL) 南井 智尋

2026年8月23日(日)から24日(月)にかけて、石川県輪島市の伝統行事「輪島大祭」の2日目、河井町で行われた「重蔵神社大祭」の運営支援ボランティアに参加しました。

輪島市を含む奥能登地域は、令和6年能登半島地震(2024年1月1日)および同年9月の豪雨により、甚大な被害を受けました。重蔵神社大祭も、震災による土地の隆起や灯籠「キリコ」の焼失により、現在も規模を縮小した形で執り行われていますが、「文化の再生なくして真の復興はなし」という想いのもと、1300年以上の歴史を絶やすことなく受け継いでいます。

WAVOCでは発災直後から28回にわたる復興支援ボランティアを実施し、現在もなお、さまざまな支援活動を通じて地域とともに歩み続けています。

本レポートでは、当日の様子と参加学生の声をお伝えします。

活動内容

地域の伝統的文化を支えるお祭りに携わりながら、能登半島の「今」を自らの目で見て学ぶことを目的とした本プログラムは、以下の行程で行いました。

  • 8月23日(日)

午前:
羽田空港発、のと里山ポケモンウィズユー空港着
路線バスで輪島市へ移動
ワイプラザ輪島店で臨時朝市の見学

午後:
輪島キリコ会館でのボランティア活動(大松明の設置)
重蔵神社でのボランティア活動                    (神輿の組み立て作業)
金沢大学、北陸先端科学技術大学院大学の学生との交流会

夜:
お祭りへの参加(神輿の巡行)
お祭り終了後、神輿の解体・片付け
市内の民宿で宿泊

  • 8月24日(月)

午前:
重蔵神社周辺でのボランティア活動
(はっぴの片付け、神輿の巡回ルートのごみ拾い)

午後:
道の駅輪島で振り返りミーティング
高速バスで金沢駅へ移動、解散

能登の「今」を見る

7月にリニューアルオープンした「のと里山ポケモンウィズユー空港」は、多くの利用者で賑わっていましたが、一方で震災の影響により滑走路は隆起した箇所であり、飛行機の着陸に大きな揺れが生じるなど、震災の傷跡を感じました。

現地大学生との協働

天候に恵まれ、30℃を超える猛暑の中、参加学生は精力的に活動しました。重蔵神社では、地元の方々や、金沢大学ボランティアさぽーとステーション(ボラさぽ)、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の学生とともに、神輿の準備に取り組みました。

夕方には、金沢大学ボラさぽと、JAISTの学生との交流会を開催。輪島市と同じ石川県内に位置する両校が、継続的に取り組んでいる被災地支援の活動や心構えなどの話を聞き、より深く輪島市の実情を知ることができました。

神輿とキリコが彩る重蔵神社大祭

夜にはおよそ60名の学生ボランティアで神輿を担ぎながら、市内を巡行しました。神輿の後に約20基のキリコが続く様子は圧巻で、町全体に太鼓と笛の音が響きわたっていました。2トン近い神輿を担ぐのは容易ではありませんでしたが、町全体が活気にあふれており、伝統的なお祭りの意義を感じさせる体験となりました。お祭りの終了後は、神輿の解体作業と片付けを行い、市内に宿泊しました。

2日目は、前日に神輿が巡回したルートに沿うようにゴミ拾いを行いました。ペットボトルや空き缶のゴミを中心に回収し、微力ながら地域への貢献と感謝をお伝えしました。

参加学生が感じた「復興」

活動終了後の振り返りミーティングでは、ボランティア活動の地道なイメージと実際に参加して感じた楽しさとのギャップ、地域ならではの心の距離の近さ、一つのお祭りをみんなで作り上げる姿勢などにポジティブな意見が多く見られました。一方で、人手不足を感じる場面や経済的な負担、短期間のボランティアだけでは被災地の実情を推し量ることは難しいという率直な声もありました。また、インフラや住宅をはじめとする「物理的復興」が整ってきた今、「精神的復興」への継続的な支援の重要性も挙がりました。

震災から2年が経過した能登半島の現状に触れ、お祭りの運営支援を通じて、「本当の復興とは何か」「文化や伝統の意義は何か」といった問いに対し、様々な視点で考えるきっかけとなりました。また、普段の安心・安全の生活に改めて感謝し、それをどのように守っていくかという観点で、防災・減災、地域共創のこれからについて考える貴重な機会とすることができました。

参加学生の声
  • 今回のボランティア活動では、自分が被災地を少しでも明るくしたいと思っていた。しかし、実際に現地を訪れてみると、むしろ地域の人々の明るさに圧倒され、元気をもらったのは自分の方だった。多くの人が震災による影響を受けているにもかかわらず、街を盛り上げようとする熱意を持っており、その姿は周囲の人にも元気を与えていた。もちろん、一泊二日の滞在だけで被害の全貌を知ることはできない。それでも、地域の人々が力を合わせてこのような祭りを開催できることは、復興に向けて前進している一つの証なのではないかと感じた。
  • 災害ボランティアではなく、今回お祭り運営というボランティアに参加したからこそ、復興というのは「災害がなかったかのように物理的・精神的に元通りにすること」ではなく、「失ったものや災害の経験を受け入れつつ、被災を新たなスタート地点としてまた一歩踏み出し始めること」なのだと実感できた。
  • 2年前、震災から4か月後に能登で炊き出しボランティアに参加した。当時は断水が続くなど、復旧もままならない状況だったが、今回2年ぶりに訪れ、街並みには震災の爪痕が残る一方、少しずつ復興が進んでいることを感じられ、嬉しく思った。同時に、復興には想像以上に長い時間がかかることも実感した。ボラさぽが行っている傾聴活動など、オンラインなどを活用し継続して被災地と関わる方法を探していきたい。

おわりに

WAVOCでは、今後も学生が現場に立ち、社会に貢献しながら学ぶ機会を継続的に提供していきます。

最後に、今回の活動を温かく受け入れてくださった重蔵神社の皆様、地域の方々、関係の皆様に心より感謝申し上げます。

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