実証政治経済学拠点では、2023年1月20日(金)ダートマス大学の堀内勇作教授をお招きし、「The Pretty Pragmatic Public〜Japanese Public Opinion During the Afghanistan Evacuation」と題し、日本の安全保障政策をめぐるオンライン・サーベイ実験の知見を多面的にご報告いただきました。2021年8月末に実施した実験では、アフガニスタンから民間人退避作戦をしている自衛隊への態度のほか、指揮命令系統への理解、想定されうる自衛隊員の損害への敏感度についてのデータを得て、その結果が紹介されました。
参加した学生からのコメントをご紹介いたします。
<学生コメント>
政治経済学部3年 福田渉
今回の講義を通じて特に日本で安全保障に関する実験研究をやることの意義やその方法について非常に参考になった。また、堀内先生が行った今回のサーベイ実験について、沖縄をはじめとする基地が集中している地域とその他の地域では異なるのではないかという点について疑問に思い、質問させていただいたところ、今回の実験ではサンプル数の関係から詳細な分析は難しいとのことであった。しかし、先行研究では沖縄に特有の結果が得られることが示されていると回答していただいた。日本全体を対象とした実験に加え、特定の地域にフォーカスした実験の意義についても認識することができた。

多湖淳教授(早稲田大学 政経学術院) と 堀内勇作教授(米ダートマス大学政治学部)