早稲田大学スーパーグローバル大学創成支援事業健康スポーツ科学拠点は、7月10日(月)、上海体育大学の学生を対象に「競技水泳のトレーニング方法」をタイトルとするオンライン講義を開催いたしました。
本学スポーツ科学学術院は、上海体育大学と2014年に箇所間協定を締結し、2018年より学生交流の覚書を取り交わし、以来両大学間で学術交流や学生交流活動を行ってきました。
2023年7月10日、先方からの依頼を受ける形で、スポーツ科学学術院スポーツ科学部の奥野景介教授が上海市教育委員会に認定された重点課題「水泳」をテーマに、同大学の学生を対象にリモートによる講義を実施しました。
講義では、冒頭に上海体育大学の黄衛准教授よりご挨拶と講師紹介がありました。
続けて、郭叶舟教師による司会進行と通訳のもと、奥野教授による講義が進められました。
講義では、世界トップレベルの選手のレース分析の結果から、どのようなトレーニング課題を導くかをコーチングの視点で考えることの重要性についての説明がありました。
奥野教授は、早稲田大学水泳部のコーチを務めており、またこれまでの水泳日本代表チームの指導経験も踏まえて、専門知識と知見に基づいた講演が行われました。
具体的には、週間計画の立案に際しては、トレーニング強度の設定と回復過程を考慮したものが望ましいこと、その計画にはレースから抽出したトレーニング課題を克服するための具体的なトレーニング内容をどのように処方するのか、その実例が紹介されました。
これらのトレーニング内容には、科学的な根拠に裏打ちされたものが望ましいため、学術的な論文の知見をトレーニングやコーチングの場面で活用することの重要性について説明していただきました。
最後に、目標設定の仕方については、結果目標だけでなく、プレイ目標(またはパフォーマンス目標)を定めることの重要性についての説明がありました。
講義後は、活発な質疑応答が行われ、参加者の理解が深まりました。
この講義の中で、今後も両大学間の国際交流を継続していき、水泳やスポーツ科学を通じた日中の親交を深めるとともに、アジアの水泳の発展に寄与・貢献する姿勢で相互に取り組んでいくことが確認され、とても有意義な交流となりました。