早稲田大学スーパーグローバル大学 実証政治経済学拠点は英国のエセックス大学と共催で「エセックス大学サマースクール@早稲田大学」を9月9日(月)から20日(金)まで開講しました。今年はMaximum LikelihoodとQuantitative Text Analysisの2つのコースを開講しました。初日から台風15号の影響を受ける波乱の幕開けとなりましたが、両コースとも無事に終えることができました。

Nicole Baerg准教授と千葉大奈准教授
Maximum Likelihoodは中級レベルの統計学と重回帰分析を既習した大学院生および学部3,4年生を対象としたコースで、千葉大奈准教授が講義を担当しました。Quantitative Text AnalysisはMaximum Likelihoodと同等の内容を既習した大学院生を対象とした上級コースで、Nicole Baerg准教授が講義を担当しました。両コースともすべて英語で行われました。また、9月2日には、コース内で使用する統計ソフトRに関するプレコースも無料で開催し、Rに不慣れな学生でも受講しやすいよう配慮しました。講師のお二人はエセックス大学政治学部で教鞭をとっており世界的に活躍されている若手政治学者で、American Journal of Political Science, Journal of Politics, Political Science Research and Methodsといった政治学のトップジャーナルに論文が掲載されています。
Maximum Likelihoodでは、カテゴリ-変数の変化(投票行動や職業選択など)を分析する統計モデルとして、ロジットモデルや多項ロジットモデルについて学びました。Quantitative Text Analysisでは、文章から計量的データを抽出する手法として、内容分析やdictionary-based手法、クラス分類、 スケーリング、トピック・モデル、word embedding手法について学びました。また、両コースともPC演習を重視しており、統計ソフトRを使った実際のデータ分析についても学びました。コース修了後、受講生たちはエセックス大学から修了証を受け取りました。
コースの詳細についてはこちらをご覧ください→Essex University Summer School 2019 at WASEDA
9月20日の最終試験後には、毎年恒例となったサマースクール終了を祝うレセプションを行い、両コースの講師や受講生らが参加しました。レセプション中には、受講生からQuantitative Text Analysisに関して、「本を買って独学していたが、コースでは最重要ポイントやPC演習などより実践的な内容を学べた」と講師陣へ感謝の言葉が贈られました。
早稲田大学実証政治経済学拠点はスーパーグローバル大学創成支援Waseda Ocean構想」の7つあるモデル拠点のひとつであり、今後もサマースクールを開催・拡大していくことを目指しています。