SGU特別ワークショップ
レジーム・スイッチングのマクロ経済モデル
2019年、7月29日~8月2日、早稲田大学早稲田大学スーパーグローバル大学創成支援事業実証政治経済学拠点はノルウェー中央銀行のJunior Maih教授をお迎えし、「レジーム・スイッチングのマクロ経済モデル」と題する連続ワークショップを開催しました。Maih教授の専門はマクロ経済学、中でも動学的一般均衡モデルの数値解析、シミュレーション、パラメータの推定に関する分野です。とりわけレジームが変化するようなマクロ経済モデルの解析についての世界的な権威であられます。
経済は唯一のレジームとそこからの逸脱で表現されるわけではありません。別の複数のレジームへの変化の可能性に満ちています。とりわけゼロ金利政策や、量的緩和政策など、伝統的な政策からのレジーム変化が、人々の将来に対する期待にどのように働きかけるのか、またその将来に対する期待の変化が、実際の政策効果にどのような影響を与えるのか、これらはマクロ経済政策効果を議論するうえで、非常に重要であり、その分析手法の確立は火急の課題となっています。ワークショップではレジーム変化を伴う動学的一般均衡モデル(RS-DSGEモデル)、またそのようなモデルを取り扱うMaih教授の開発したRISEツールボックスを中心に解説していただきました。
世界中の中央銀行や大学での講演、セミナー等でお忙しい中、本校での特別ワークショップ開催の運びとなりました。学部生のみならず、他大学からも大勢の教員、大学院生が詰めかけ大変な熱気のワークショップとなりました。 |