2017年10月26日に、早稲田大学SGU実証政治経済学拠点はVrije Universiteit Amsterdam(アムステルダム自由大学) の Rene van den Brink 准教授をお迎えし、「Network centrality measures and cooperative graph game solutions」と題するセミナーを開催しました。van den Brink 准教授は、「協力ゲーム理論」の専門家です。この理論は、社会に存在する様々な協力関係を数理的に分析することを目的としています。

Rene van den Brink准教授
現代社会には、様々な経済主体を結びつけるネットワークが存在しています。ネットワークの中には、多くの相手と結びつく主体もいれば、結びつきの少ない主体もいます。van den Brink 准教授の講義では、結びつきの強さを図る指標として「中心性尺度」を導入しました。さらに、この尺度を用いて、ネットワーク内の各主体の力関係を表現する解概念を導入しました。 理論の応用先の例として、インターネット上のウェブページがあげられます。インターネットは様々なウェブページを結びつけるネットワークです。解概念を用いることで、ウェブページの人気を示すランキングを導出することができます。
セミナーには多くの大学院生が参加しました。参加者から多くの質問が寄せられ、有意義な議論が行われました。