早稲田大学―ボン大学の連携プログラムとして、ボン大学(Institute for Clinical Chemistry and Clinical Pharmacology)のJonathan Schmid-Burgk教授の研究室で指導を受けた川﨑 晃太郎さん(修士課程1年)の体験談をご紹介します。
滞在先
ボン大学(ドイツ)
滞在期間
2023.2.6~2023.3.15
滞在先の印象・日本との違い
滞在先のラボは、私が所属する研究室と比較してラボメンバーが多様だった。私の所属する研究室では女性よりも男性が多く、年次に関しても学部生や修士課程の学生が多い。しかし、滞在先のラボでは、女性が半数近くを占めており、年次も博士課程の学生がほとんどであった。またバックグラウンドが異なる学生が多く在籍しており、それらの学生が切磋琢磨し、実験上の不明点がスムーズに解決していく姿が印象的だった。
滞在先での体験談
英語での雑談が大変ではあったが、楽しかった。私にとっては同年代の学生(研究室の学生やアクティビティを企画してくれたボン大学の学生など)と初めて交流する機会だった。初めのうちは、話を聞いているだけで精一杯なことや話を振られても聞き返してしまう(もしくは適当に返してしまう)ことが多くあった。現地の学生たちが、私が言葉に詰まっていても、その間しっかりと待ってくれたこともあり、徐々に成功体験が蓄積していった。滞在終盤では自分から話を振ることや会話を続けられることもできるようになった。彼らにとっても日本人と話す機会は貴重なようで、話が弾むと彼ら自身も楽しそうにしてくれることが嬉しかった。
滞在して良かったと思う点・今後に活かせると思う点
滞在先の研究室の専門は遺伝子編集技術の発展と免疫学への応用といった領域だった。私はよりマクロな生化学的なアプローチで神経薬理学的な分野に取り組んでいたため、滞在前はそのギャップが大きすぎるのではないかと考えていた。しかし実際は、滞在先の研究室で行っている実験には自分の分野からしても取り入れるべき技術や知識が多くあった。また、自分が行ってきた生化学的なアプローチも滞在先の研究室で取り入れ始められていたため、自分が技術を提供できる場面もあった。
このように、一見関連のなさそうな研究分野の研究室に滞在して、相互的な技術や知見の提供ができた経験が成長につながると考えている。これは特に異分野との共同研究の発足時に発揮される。そのため、今後も異分野研究に対してより一層の興味を持ち、自分に吸収できることや自分が提供できる知見はないかと意識したい。
最後に
この度は、私の滞在を支援していただき、誠にありがとうございました。今回の経験を他分野との交流や自身の研究に尽力に活かし、研究分野への貢献に努めたいと思います。
![]() 現地学生と訪れたケルンの夜景 |
![]() 現地でお世話になった研究室の方々 |