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News through 2023

2023年度までのニュース

学生紹介:「国際的・社会的な問題に寄与する政治学者を目指して」

政治学研究科博士課程 2年
菊池 柾慶(KIKUCHI, Masanori)

政治学研究科博士課程2年の菊池柾慶さんは、これまでSGUの招聘で実現した国内外の著名な研究者によるプログラムやイベントに積極的に参加してきました。2019年に参加した4週間の海外派遣プログラムが、将来留学した場合の「自分の強み」について深く考えるきっかけになったと語る菊池さんは、今秋アメリカの大学院で研究生活をスタートします。渡米を控えた菊池さんにお話を伺いました。

 

政治学研究科に進まれた理由と、関心のある研究分野を教えてください。

― 私が早稲田大学大学院政治学研究科への進学を志望した理由は、実証的な政治学の研究を行うための基礎体力を付けたいと考えたためです。指導教員の河野勝先生をはじめ、実証的な手法を研究に用いる先生方の多くが海外でPh.D.を取得されています。そうした環境下での学びを通じて、実際に研究能力を高めて頂いたと自負しています。現在の研究関心は、「国際政治とアイデンティティの繋がり」、広くは国際関係論、政治学方法論です。

 

これまでSGU主催のプログラムやワークショップ等に積極的に参加されていますが、2019年に参加された海外派遣プログラム「ICPSRサマープログラム」で印象に残っていることや、得られたものは何ですか。

― ミシガン大学で開催されたICPSRに参加したことの最大の収穫は、アメリカの大学院の雰囲気を実感できた点です。もちろん、新たな実証的な手法を学ぶこともできましたが、長期の留学経験のなかった私にとって特に有益だったのは、政治学のトップスクールの一つであるミシガン大学の先生方とお話する機会があったことでした。先生の研究室に伺ったり、ゼミに参加させて頂いたりすることを通じて、もし自分が留学した場合、何が自分にとっての強みになるのかを深く考えるきっかけになりました。また、現地の院生が博士課程を目指したエピソードなどを聞いて、理論的な興味関心だけではなく、自分の経験と結びつけて、研究テーマを選ぶことの重要性を認識しました。

ミシガン大学のキャンパスにて(2019年)

 

昨年開催された早稲田大学・エセックス大学共同ワークショップ「WE-SPICE」で発表された論文「How does war affect cultural tolerance? Evidence from concert programs, 1900-1960」が海外のジャーナルに掲載予定であると伺いました。

WE-SPICE 2021にて論文を発表

― 先日、修士論文を改訂した論文が海外査読誌「Journal of Peace Research」に受理(accepted)されました。この論文を書き上げる過程で、指導教員である河野勝先生には手取り足取りご指導頂き、当時政治経済学部で講師をしていらした、広瀬健太郎先生にも数えきれないほどのフィードバックを頂戴しました。さらに、多湖淳先生には論文に関する様々なアドバイスに加えて、複数のワークショップで報告する機会を頂きました。その他、報告したセミナーで討論者を引き受けて頂いたり、コメントをくださったりした国内外の先生方よりフィードバックを頂戴し、論文の改訂を進めていきました。自分一人の力では到底書き上げることのできなかった論文だと思っています。

 

今秋からワシントン大学セントルイス(アメリカ・ミズーリ州)に留学されるそうですが、留学先で取り組みたいことは何ですか。

― 私の留学する予定のWashington University in St. Louisは、政治学方法論における優れたプログラムで知られています。まずは計量的・数理的な分析手法を基礎から学び直した上で、自分の研究関心である「国際政治とアイデンティティの繋がり」にまつわる研究に取り組みたいと考えています。そして、少しでも早く研究者として自立できることを目指します。

 

この夏、SGUで招聘したダニエル・アルドリッチ教授(アメリカ・ノースイースタン大学)の集中講義を受講されました。アルドリッチ教授は菊池さんについて、「強い研究意欲」があり「アメリカのハイレベルな大学院生と同等の力強いプレゼン資料の作成ができる学生」と高く評価されています。

アルドリッチ教授(右)と

― ダニエル先生からは、自然災害の政治的・社会的影響や、自然災害からの復興について、主に東日本大震災や阪神淡路大震災といった日本の事例を通じて学ばせて頂きました。他にもプレゼンの仕方・研究者同士のネットワーク構築といった、研究者として生き抜くために実用的なtipsをたくさん頂戴しました。今後の留学生活に向けてとても励みになる授業となり、受講して本当に良かったです。

 

 

将来の目標または夢を教えてください。

― 将来は、国際的・社会的な問題に少しでも寄与する研究を行える政治学者になりたいと考えています。具体的には、移民・人権・多様性といった問題を念頭に置いています。

学内の音楽イベントでは特技のヴァイオリンを披露した(2022年6月)

 

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