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理工・所千晴教授:NEDO「アルミニウム再生地金製造技術開発事業」に採択

「樹脂付きサッシ」分別技術を研究開発、循環型社会へ貢献

~市中スクラップから高品質なアルミニウム再生地金の製造技術確立を目指す~

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「アルミニウム再生地金製造技術開発事業」に、早稲田大学理工学術院 創造理工学部所千晴教授が採択されました。

所千晴研究室は、三協立山株式会社、アサヒセイレン株式会社と「樹脂付きサッシの分別技術の研究開発」を開始します。

1.研究開発の背景

アルミニウムは、軽量で強度や耐食性に優れており、自動車や建築、日用品など幅広い分野で利用され、今後も需要が増えると見込まれています。スクラップから製造されるアルミニウム再生地金※1は、新地金※2と比較して製造エネルギーが少なく、CO2排出量を大幅に削減できます。しかし、再生地金の利用は鋳造材※3が中心であり、アルミサッシなどに代表される展伸材※4への利用は少ない状況です。

特に建材として広く普及するアルミサッシは、断熱材などの樹脂部品との複合化により、効率的かつ高品質なアルミニウムの分別回収が困難であり、十分なリサイクルが進んでいないのが現状です。加えて、樹脂付きサッシは発売から約30年が経過しており、今後、建築廃材の中でその比率を増していくことが予測されます。

こうした状況において、増大する使用済みの樹脂付きサッシの再資源化を実現するためには、高度で安定した技術確立が不可欠です。循環型社会の実現には、展伸材でのアルミニウム再生地金の利用率向上が喫緊の課題となっています。

※1.使用済みアルミニウム製品をリサイクルして作られたアルミニウムの原材料
※2.天然資源から抽出したアルミニウムの原材料
※3.溶かした金属を型に流し込み、冷やし固めて作る材料や部品で、ケイ素などの添加物が多く含まれる
※4.圧延や押出により、板や棒、管などの形状に加工する材料で、高い純度が求められる

2.NEDO「アルミニウム再生地金製造技術開発事業」の概要

本事業は、市中から回収されるアルミスクラップを原料に、展伸材として再利用可能なアルミ再生地金の製造プロセスを確立し、国内におけるアルミニウムの循環型社会の実現を目指すものです。

研究開発は2026年度から2年間実施し、ステージゲート審査で認められれば、さらに2028年度まで1年間延長となり、最長で3年間実施する計画です。

3.「樹脂付きサッシの分別技術の研究開発」の概要

本研究開発では、樹脂付きサッシからアルミニウムを効率的かつ高精度に分離するため、アルミスクラップを溶解する前の樹脂除去※5処理技術と、新たな分離技術を組み合わせ、2028年度末までに、アルミスクラップ中に含まれる展伸材の90%以上を、再利用可能な品質で回収できる高度選別技術を開発します。これにより、高品質なアルミニウム再生地金を安定的に供給する技術の確立を目指します。

※5.アルミニウムからプラスチックなどの樹脂を取り除く工程

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