
松原 真己 (理工学術院創造理工学部総合機械工学科准教授)
近年、電動化の進展や環境規制の強化を背景として、タイヤと路面の接触界面における摩擦・摩耗現象の理解および制御の重要性が一層高まっています。
当研究所では、この潮流を踏まえ、タイヤと路面の接触界面を主対象とし、X線CTなどの非破壊観察手法に加え、センシング技術および数値解析を融合することで、摩擦・摩耗(TRWP)・振動・騒音の発生メカニズムの解明に取り組んでいます。
さらに、スマートタイヤやAIを活用した接地状態の推定・予測技術の確立を通じて、安全性および環境性能の向上に貢献し、次世代モビリティの基盤創出を目指します。
タイヤと路面の接触界面の主対象として、以下4つの研究を中心に実施する。
タイヤ内部・接触部に設置したロードセルやセンシング技術を用い、走行中の接触力・摩擦力・剛性特性を高精度に推定する。さらに接触状態との対応付けにより、力発生メカニズムの解明とスマートタイヤへの応用を目指す。
シンクトロンX線CTを用いて、タイヤゴムとアスファルト間の実接触状態及び内部変形を三次元的に可視化する。荷重下での接触面積や路面変形を定量化し、従来ブラックボックスであった界面現象の理解を深化させる。また、摩擦・摩耗現象の解明に取り組む。
熱線流速計や超小型マイクロフォンなどの最新の計測技術を用いて、タイヤ表面近傍の流れ場と放射音を同時計測する。接触パターンやトレッド変形との関係を明らかにし、EV時代に重要となる空力起因騒音の発生メカニズムを解明する。
接触理論(GW・Persson)やタイヤモデルを基盤とし、計測データを統合した物理モデル及びデータ駆動モデルを構築する。界面における力・構造・流体の連成挙動を予測可能とし、設計・最適化への展開を図る。
松原 真己 理工学術院創造理工学部准教授
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