Waseda University Intercultural Communication Center (ICC)早稲田大学 ICC(異文化交流センター)

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「私には何もない」それって本当? ICC学生スタッフ卒業レポート

じんじん
文学部
ICC学生スタッフリーダー
2019年11月~2023年1月在籍

こんにちは!学生スタッフリーダー(SSL)のじんじんです。私は1年生の頃、2019年の11月からICCにてSSLとして働かせていただきました。3年以上在籍していた為今まで多くSSLの先輩の卒業を見てきており、ついに私の番かと思いながらも、なかなか実感が湧きません。  

 私は大学に入るまでは「海外に行った・暮らした」のような経験はなく、入学後も旅行こそしたものの留学などの経験は特にありませんでした。英語も、SSLの中においても一番流暢ではない可能性が高いですそんな私がICCで働くとどのようになるのか、特にSSLになることに興味があるけど海外経験が少なくて不安な方に少しでも参考になるような情報を提供できればと思いました。 

ICCで働くようになったきっかけ 

私がICCについて知ったのは、入学してすぐの新入生ガイダンスでした。なんとなく異文化交流に興味があり、その日のうちにICCラウンジに足を運び、ウェルカムカフェというイベントに参加しました。これまでに日本人しか知り合いがいなかったため、その一日だけで色々な国籍の学生と友達になれたことに対する衝撃を今でも覚えています。 

何度かイベントに参加したりICCラウンジに足を運んだりしてたくさんの留学生の友人を作る中で、ふと「国際交流に興味があるけど言語に自信がないのでなかなか一歩を踏み出せない」と言う学生が多いなと感じました。また私の知る限りでは、海外経験のほとんどない純ジャパのSSLは当時ほとんどいなかったので、新しい視点を持ち込めるのではないだろうか」と考え、SSLに応募し、無事11月から働かせていただけるようになりました。 

働く上での悩み 

いざ入ってみると、幅広いタスクから社会人として守らなくてはならないものまで覚えなくてはならないことがたくさんあったため、目まぐるしい毎日を過ごしました。さらに、先輩SSLだけでなく、同期SSLも仕事の速さや質も私と比べて毎度驚かされるくらいのレベルの高さでした。おまけにほとんどのSSLが母語+1,2語はビジネスレベルで使いこなせてました。私は日本語ネイティブ+英語は簡単な英会話ができる程度のレベル…  業務を進めるうえで英語が母語のスタッフは私に気遣ってか日本語で話してくれたり、英語でミーティングが行われていた場面では私だけ日本語で発言したり。ただでさえ仕事の要領が周囲と比べて良くなかった上に言語のレベルも最下層でした。この現実によって周りの人みんなすごいなと思うとともに、劣等感を感じずにはいられませんでした。 

ただそれ以上にイベントを開催するうえで「こんなことを伝えたい」と思えるような経験が私は乏しいと感じていたことが一番の悩みでした。ICCで一番目立ち、なおかつ充実感を味わえるのはやはり自分自身のアイデアからイベントを企画し、それを実現できた瞬間ではないかと思います。そのアイデアは、経験や日頃考えていることから生まれることが多いです。そのアイデアすら出てこない、言語も拙い、仕事ぶりも良くない、「良いところ何もなくない?」と頭を抱えました。 

どのように解決できた? 

そんな私にとって何よりありがたく頼もしかったのは、手厚くサポートしてくださったSSLと職員の皆様の存在でした。 

分からないことは質問するようにとあらかじめ教わっていましたので、業務を進めるうえで不安な点は積極的に先輩SSLに質問しました。ほんの軽い気持ちで質問をしたつもりが毎度懇切丁寧に教えていただいて、当時の先輩SSLにはありがたい気持ちでいっぱいでした。ただし、同じことを質問しようとしたら、しないようにと注意もいただきました。それは「何も学ばずにただ質問だけしていては成長しないという意味でして優しいだけでなく、改善点も指摘もいただけたのでとても勉強になりました。この環境によって、仕事の覚えと出来が悪かった私も、何とか成長できたと思います。 

また言語に関しても、周りのSSLは異文化に触れてきた機会が圧倒的に多かったので、言語力に差があったとしても私ほど気にしていない様子でした。変に気を遣われたりすることがなかったので、とてもありがたかったです。また、ICCには業務中ラウンジにいらした方と話す機会が多くありました。英語が母語の方も多くいらっしゃるので、当然私が英語を使わなくてはならないことも数多くありました。その際も常に他のSSLが協力してくれたので、安心して対応することができました。つい最近の出来事でしたが、私一人で来訪者の方と英語で最後まで話すことができて、終わった後に「じんじんできたじゃん」と褒めてもらえました。親身に支えてくださったSSL、職員の皆様のおかげで言語の問題もなんとか乗り越えることができました。 

イベントアイデアについては、日常的なSSLの姿勢から学ぶことができました。例えば、色々な国が好きなSSLは様々な種類のカントリーフェスタ、興味のある分野と異文化交流が絡んだ講演会など、一人ひとりが思い思いにアイデアを形にしていました。また、私の人生の体験を興味深く聞いてくれたSSLの方もいて自分自身の体験に少しずつ自信を持ち始めることができ、それをベースにアイデアを考え、イベントを構築しても良いのだと思えるようになりました。そして、私の数少ない経験の中からも周りの方によっては珍しいものもあったりしたので、それもぜひICCを通して共有したいと考えました。イベントという形にはなりませんでしたが、別の形で発することができました。(開催したイベントについては後述します)自分のイベントのアイデアに自信を持てるようになったのは、同僚SSLのおかげでした。

イベント司会の様子 (photo by ICC)

開催したイベント 

私が個人企画として開催したイベントは、シンガポール在住の日本人起業家によるトークセッションと、オンラインの空手イベントでした。他に別のSSLとの共同開催したものをいくつか合わせますとかなりたくさんのイベントに携わらせていただきましたが、最も印象に残っているのは空手イベントでした。準備期間はちょうどコロナ禍真っ只中の2021年で、協力団体に空手サークルを考えておりましたが、コロナもありなかなか予定の合うサークルを見つけることができませんでした。交渉に向かうため職員の方と真夏に学生会館とICCラウンジを4往復ほどしたことを覚えております。また2021年はほとんどのイベントがオンライン開催となり、空手イベントももちろんオンラインで開催されることとなりました。しかし、オンラインでありながらも画面上で全員で同じ動作を体験することで一体感を感じることができました。準備の大変さと当日の充実感を思い返すと、このイベントはかなり印象に残っています。 

空手イベントの様子 (photo by ICC)

また、イベントとしてではありませんが、よりICCの認知度を広げるためにという目的のもと、ICCラウンジの改善作業に現在も取り組んでいます。コロナ期間前と比べて来訪者の数がかなり少なくなっており、なんとか少しでも戻そうと奮闘中です。現在は設置していませんが、入口に目立つ装飾品を試しに置いたりしました。 また自分自身の経験から学んだことを共有したく、私の体験した珍しいアルバイトをもとにICC Blogに記事を書きました(珍バイトから学んだ〇〇の利便性と奥深さSSLの皆にも面白いと言っていただいたこともあってか私自身も気に入っているエピソードですので、よろしければご一読ください。

最後に 

私がICCで充実した時間を過ごすことができたのは、周りにいた優秀でなおかつ他人に配慮ができる素晴らしいSSLと、時に厳しく丁寧にサポートしてくださる職員の皆さまがいらっしゃったからであると考えております。初めの慣れていない頃は、ICC内で自分自身の強みを見つけられていなかったので、「自分には何もないのではないだろうか」と常に劣等感を感じていました。しかし、ICCの皆さんから既に持っている経験は生かせること、苦手なことにも挑戦し成長することができることを学びました。 

ICCラウンジにて (photo by author)

近頃は、今までに前例がなかったような新しいデザインのポスターや新しいスタイルのイベントが出てきています。柔軟な発想を生かしたSSL達の努力の賜物だと考えております。今後もそれぞれが自身の武器を生かした面白い企画が次々と出てくるだろうと思います。また、現在各SSLICC自体をどのようにPRしていくかを試行錯誤中です。ICCが今後どのように進化していくのか私自身とても楽しみな気持ちでいっぱいです。 

最後に、3年間大変お世話になりました。ICCの今後の発展を願っております。 

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