ICCは学生の皆さんが主体となって創り・育てる異文化交流のコミュニティです。
早稲田大学には世界中からInternational Studentsが集まり、また毎年大勢の学生が海外へ出て勉強しています。
その多様性豊かな環境を活かし、異文化交流のさらなる充実を図るため2006年に設立された拠点です。
ICCはすべての出身地・国籍の人を歓迎し学生同士の交流機会を提供しています。学生が主軸となり様々なイベントを企画・運営します。世界の文化への理解を深めながら、新たな価値観や文化を生み出すことを目指し活動しています。
※ローカル・スチューデントとは
ここでのローカルは「地元の」という意味で、国籍を問わず日本で教育を受けた学生や日本で育った学生を意味します。「インターナショナル」の反意語としての「ローカル」であり、「中央」や「都会」の反意語としての「地方」という意味合いではありません。
新しい文化生成の契機として、異なる文化の接触が果たす役割は大きいものです。本学校歌に「東西古今の文化のうしほ 一つに渦巻く大島国の大なる使命」とあります。校歌が制定された100年前、日本の国際化が未熟で町に外国人の姿を見ることが少なかった時代に、すでに建学の父たちは、あらたな文化生成の大きな可能性と重要性を異文化の接触に見出していたのです。
21世紀になった現在、本学キャンパスの光景は大きく変化しました。今では日常的にキャンパスで外国人学生を見かけ、さまざまな言語が耳に飛び込んできます。各国・各地域から早稲田に集う外国人学生たちは、各人が固有の文化や価値観の担い手であり、それはまた、日本各地から集う日本人学生についても同様です。このような変化を経て、現在本学キャンパス内には、異文化に触れ、相互交流を行う環境が整ったわけです。
こうした背景においては、ローカル・スチューデント*とインターナショナル・スチューデントが互いに多様な価値観と個性をぶつけ合うオリジナリティのある有機的なシステムを構築することによって、相互認識による「共生」のための学習機会を共有することができ、在学中から潜在的な能力やリーダーシップ発揮のトレーニングが可能となると考えます。そして、その経験は全学生にとって貴重な学習リソースとなることでしょう。
本学にはまた、このような将来性豊かな学生と、後輩の支援に熱心な校友、そして協力的な地域コミュニティという強みがあります。この強みを活かし、校友・地域など学外との交流は、国境や国籍のみならず、世代や立場といったあらゆる枠を越えて、活発な相互交流を行う豊かな土壌を育むことができるでしょう。
このような本学の国際的な環境の変化に対応し、文化や国境を越えた相互交流を促進し、文化の創造や新しい価値観の生成を目指して、2006年6月に「国際コミュニティセンター(現:異文化交流センター)」が開設されました。
建学の理念の一つである「模範国民の造就」は、現在「地球市民の育成」と読み替えられています。本センターの開設により、「東西古今の文化のうしほ」の渦が本学キャンパスのいたるところに現れ、地球市民としての自覚を持った学生が、全人類の進歩向上に寄与できるよう強く願っています。
ICCが展開する主な活動の柱は以下の2つです。
なお、本学では、2017年7月1日に「ダイバーシティ推進宣言」を宣言しており、本センターの活動においても、「性別、障がい、性的指向・性自認、国籍、エスニシティ、信条、年齢などにかかわらず、本学の構成員の誰もが、尊厳と多様な価値観や生き方を尊重され、各自の個性と能力を十分に発揮できる環境」を大切にしています。
ICCでは、お互いがメリットを感じるような双方向の交流を実践します。どちらかが「してもらう」・「してあげる」という関係ではなく、対等なパートナーとして交流する中で、お互いを育む環境を提供します。
異文化に対する相互理解を促進することを目指し、世界各国や日本各地の生きた情報をコミュニティの構成員自身の手で相互に発信するためのハード・ソフト両面のしかけを行っていきます。