Gender and Sexuality Center早稲田大学 ジェンダー・セクシュアリティセンター(GSセンター)

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【啓発資料】“セクシュアルマイノリティ”から知る多様な性

セクシュアルマイノリティとは?

セクシュアリティ(性のあり方)の場面で少数派の人たちのことをまとめて指す言い方です。セクシュアルマイノリティの総称としてよく使われる「LGBT*1」は5 ~8% 程度いるとされており、これは左利きの人やAB 型の人と同じくらいの割合とされています。

「自分の周りにはセクシュアルマイノリティの人はいないよ!」

よくこう言う人がいますが、13 人~ 20 人に1 人いると言われているのに、今までで一度も出会っていないと言えるのでしょうか。小学校から高校生の間に自分がセクシュアルマイノリティだとカミングアウトしている割合は3 割ほどで、およそ7 割の人がカミングアウトできていないのが現状です*2。この背景には無理解・いじめの恐れが挙げられており* 2、「いない」のではなく言えないから、「見えない」のです。

* 1…L ( レズビアン), G ( ゲイ), B ( バイセクシュアル), T ( トランスジェンダー) の4 つの言葉の頭文字をとった、セクシュアルマイノリティ ( 少数者) を表す総称の一つです。レズビアンが女性同性愛者、ゲイが男性同性愛者、バイセクシュアルが両性愛者、トランスジェンダーは生まれたときに法律的/社会的に割り当てられた性別とは異なる性別を生きる人のこと指します。

* 2…いのちリスペクト。ホワイトリボンキャンペーン(2014)「LGBT の学校生活に関する実態調査(2013) 結果報告書」より

01 セクシュアルマイノリティじゃないから関係ない話?

従来、法律的・社会的に割り当てられた性別=自分の性別であり、その性別を生きていくということが自明のように語られてきました。一方で、「セクシュアリティ」は、自分がどのような性別であるか/ないかに気づくことや、どのような性別に性的指向が向くか/向かないかについて考えるテーマです。「セクシュアリティ」という概念は、すべての人が多様な性の中で生きていることに気づくために重要な基礎であり、セクシュアルマイノリティでなくとも、他者を尊重する上でとても大事なことなのです。

こうして見てみると、社会の中で生きる私たちは、身分証明書に記載されている「割り当てられた性別 (Assigned Gender)」と、容姿や服装など目に見える「性表現(GenderExpression)」にしか気づいていない人の方が多いのかもしれません。セクシュアリティという概念について自分のことを考えてみると、その多様さを身をもって体感できるのではないでしょうか。

02 セクシュアルマイノリティだと何が困るの?

目に見えにくいセクシュアルマイノリティ。「いない」と思われているからこそ、いろいろな場面で困難に直面します。

・学校でのいじめ被害のリスク増
・ロールモデルの不在
・相談相手や仲間が見つかりにくい
・異性愛中心主義の会話
・制服による性別分化
・メンタルヘルスの低下
・就職活動への不安
・職場でのいじめ被害のリスク増
・パートナーとの法的保障なし(病院・住居・社会保険など)
・老後への不安(介護など)

03 ジェンダーやセクシュアリティで困っている人ってセクシュアルマイノリティだけでしょ?

セクシュアルマイノリティ当事者を取り巻く社会は、異性愛や性別二元論が前提としてあり、未だに性が多様であることに関する想定や配慮がされているとは言えない状況です。そして、ジェンダーやセクシュアリティに関する配慮のない言動に傷ついたり苦痛を感じるのは、セクシュアルマイノリティ当事者に限った話ではありません。異性愛者であっても「ホモネタ」などを浴びせられ傷つくことがあるからです。そもそも「同性愛」をからかいの対象とする社会でなければ、このようなことは起きないはずです。今日からできる配慮を実践してみましょう。

万一、誤って不適切な言動をしてしまった場合、すぐにその場で謝罪・訂正する必要があります。悩んだときは、G S センターに相談しましょう。

カミングアウトを受けた時は・・・

カミングアウトは、相手への信頼に基づく行為です。当人の許可なくカミングアウトされた性別情報や性的指向を第三者に暴露することを「アウティング」といい、当人の尊厳を傷つけたり居場所を奪ってしまうなど危険性の高いプライバシー侵害行為となります。よって友人や知人、教員等に相談する場合でも必ず本人の許可を取るようにしましょう。

もしカミングアウトを受けた際には、「話してくれてありがとう」を伝えると共に、話してくれた理由や、困っていることがないか、誰に共有しているのか、していないのか等を尋ねると、お互いに安心できるかもしれません。

悩んだらひとりで悩まず、相談しましょう!

――カミングアウトを受けたが、誰にも伝えてほしくないといわれてしまって困っている……。
――何に配慮して、何を気を付ければいいのか分からなくなり、混乱している……。

守秘義務がしっかりある相談機関や匿名の電話相談に話すことはアウティングとなりません。GS センターでは、個別相談にて守秘義務のある専門職員がお話をお伺いすることができます。一人で悩んだときは相談をしてみてください。

GS センターの紹介

GS センターは、ジェンダーやセクシュアリティについて3 つの機能を果たすセンターです。

GSセンターは、早稲田大学のLGBTQ+(性的マイノリティなど)学生や、ジェンダー・セクシュアリティに関心のある全ての人々(アライ含む)の居場所であり、誰もが自由に利用できるセーファースペース/リソースセンターです。

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