Global Education Center (GEC)早稲田大学 グローバルエデュケーションセンター

【学外連携プログラム】受講生募集(2017) 「化学物質リスク評価の国際動向」

本講座は、一般財団法人化学物質評価研究機構(CERI)からのご寄附に基づき運営される学外連携プログラムです。以下のとおり、2017年度の受講生を募集します。

対象・受講料・受付期間・受講手続方法

対象 受講料 受付期間 受講手続方法
早稲田大学在学生 無料 2017/6/9(金)~
9/12(火)23:59
申込フォームから登録する。
社会人 10,000円 2017/6/9(金)~
9/12(火)23:59
(1)申込フォームから登録する。
(2)受講料を振り込む。
※振込方法については募集期間終了後にご連絡します。メール記載の支払期限までにお手続きください。

※単位を付与しない教育プログラムです。
※登録後の取り消しはできません。事前によく検討の上、申し込んでください。

生活の安全を科学する 講義概要

1.担当教員
コーディネーター・竹山 春子(早稲田大学 理工学術院教授)
講師・高月 峰夫(早稲田大学 ナノ理工学研究機構 規範科学総合研究所 研究院客員教授)
2.教室
 早稲田大学 早稲田キャンパス内教室(予定・受講決定者に通知します)
3.概要
化学物質は、私達の生活には無くてはならないものとなっている。一方で、全地球的に分布し、環境中生物や人の健康に悪影響を及ぼしている化学物質も存在している。このような化学物質を効果的にそして安全に利用するためには、適切なリスク管理が必要であることが国際的に認識されるようになっている。
そこで、化学物質が持つ有害性の種類とその強さに関する情報を入手するための試験方法、化学物質がどのように環境中に分布し環境中生物や人に暴露されるのかに関する情報の入手方法、そして具体的なリスク評価の例を紹介する。
また、ストックホルム条約における残留性有機汚染物質(POPs)に対する国際的なリスク評価及びリスク削減活動に関する最新情報を提供する。
このようなリスク評価は、単に化学物質の製造者が行うのではなく、化学物質を利用する人達が正しく理解することによって、はじめて化学物質を有効にそして安心して利用することが可能になる。
4.到達目標
本プログラムは化学物質の安全・安心について、なぜ問題が起こるのか、その検査検出方法や問題のありかを科学的考え、社会や生活のなかにどのように安全を担保していくのかを、さまざまな材料から自分自身で判断できる力を養うことを目標とする。
5.講義計画(予定)

食品の安全性を向上させるためには、農場から食卓までをカバーして、科学に基づいて未然防止することが大事です。その基本的な枠組みであるリスクアナリシスについて、わかりやすく説明します。

講義回・タイトル 日時 講師・ゲスト 内容
第1回
オリエンテーション
9月30日(土)
13:00~14:30
高月 峰夫
(早稲田大学研究員教授)
本講座の目的、意味づけ、講義概要を説明します。
第2回
化学物質リスク評価の歴史
9月30日(土)
14:45~16:15
高月 峰夫
(早稲田大学研究員教授)
化学物質は我々の豊かな日常生活に欠かすことができませんが、一方で、人の健康に悪影響を及ぼした事例も少なくありません。このような環境中の生物や人の健康に悪影響を与える可能性にある化学物質に対して、我々はどのように対応し、どのように国際的な協力に基にこれらを規制してきたのかを振り返ります。このことにより、今後化学物質と上手に付き合う方法を考えます。
第3回
体内時計と健康安全学
10月7日(土)
13:00~14:30
柴田 重信
(早稲田大学教授)
薬はいつ飲めば一番効果がでて、副作用を軽減できるかなど、薬を飲む一番適切なタイミングを調べる学問「時間薬理学」のほか、体内時計の仕組みを解明することで、発達障害、時差ぼけ、躁うつ病、痴呆症、睡眠障害などの精神疾患の解明・治療薬について解説、生体リズムを整えるのに適した食事や栄養の摂取方法を明らかにし、生活習慣病の発症原因も探ります。
第4回
生分解性試験・濃縮度試験・
環境分布予測
10月7日(土)
14:45~16:15
茅島 孝和
(化学物質評価研究機構)
CASに登録されている化学物質は1憶種を超えており、その適切な利用により、私達は快適な生活環境を手に入れています。本講義では、現在、直面している化学物質による環境問題、国内(化審法)における化学物質の管理制度やそれに必要とされる試験方法等について解説します。
第5回
生態系に影響を与える
化学物質
10月14日(土)
13:00~14:30
関 雅範
(化学物質評価研究機構)
環境中の生物は、それぞれが生態系を構成する重要な存在です。本講義では、生態系を構成する生物に対して化学物質がどのような影響を及ぼすのかを紹介し、それらの影響を評価するための方法や考え方について解説します。
第6回
人の健康への影響をどのように評価するのか
10月14日(土)
14:45~16:15
中井 誠
(化学物質評価研究機構)
化学物質は我々の豊かな日常生活に欠かすことができませんが、一方で、人の健康に悪影響を及ぼした事例も多く存在します。本講義では、化学物質が人の健康へ及ぼす影響を評価する試験について紹介します。また、このような試験で得られたデータの信頼性を確保するための制度についても解説します。
第7回
化学物質のリスク評価の概要と消費者製品のリスク評価
 10月21日(土)
13:00~14:30
 片桐 律子
(化学物質評価研究機構)
私たちが日々使用している消費者製品中には、多くの化学物質が含まれており、日常生活の中で、これらの化学物質へのばく露により、健康へ悪影響を及ぼす懸念(リスク)が考えられる場合があります。本講義では、化学物質の有害性、ばく露及びリスク評価の概要並びに消費者へのばく露評価における経路ごとのばく露量等の見積り方法について解説します。
第8回
化学物質の資源リサイクル
10月21日(土)
14:45~16:15
大竹 久夫
(大阪大学名誉教授、早稲田大学リンアトラス研究所客員教授)
肥料としてよく知られ、安価に供給されるリン。私たちの口に入る食品やバイオマスはリンに支えられており、自動車や電子部品などの工業製品の製造もリンを必要とします。さらに私たちの体内でも欠かせない命を支える元素でもあります。リンを100%輸入に頼る日本では、リン資源の使い捨てをやめ、リサイクルの方法を確立する必要があります。本講義では、リンの持続的利用のあり方について考えます。
第9回
食品安全に関するリスクアナリシス
11月11日(土)
13:00~14:30
吉岡 修
(農林水産省 消費・安全局 食品安全政策課長)
食品の安全性を向上させるためには、農場から食卓までをカバーして、科学に基づいて未然防止することが大事です。その基本的な枠組みであるリスクアナリシスについて、わかりやすく説明します。
第10回
工業ナノ材料の安全性問題
11月11日
14:45~16:15
五十嵐 卓也
(経済産業省)
 一次粒子径が100ナノメートル以下になるように設計された多様な工業材料、いわゆる工業ナノ材料が既に身の回りの製品に意図的に使用されています。新たな特性をもった材料には新たな有害性があるかもしれないという懸念について、さらに、その懸念に政府や国際機関はどのように対応しているかを紹介します。
第11回
農業の安全性確保
11月18日(土)
13:00~14:30
本山 直樹
(千葉大学名誉教授)
 農薬は農作物を有害生物(病害虫・雑草)から保護して高品質・高収量の収穫を可能にする植物薬ですが、医薬と異なり野外で大面積に使われるということと、収穫物は食品として人の口に入るということから、環境に対する安全性、散布作業者に対する安全性、消費者への安全性を確保する必要があります。実験動物を用いた急性・慢性毒性試験や作物残留試験から得られた情報に基づいて、農薬の安全性がどのように確保されているか議論します。
第12回
食品の機能性
11月18日(土)
14:45~16:15
矢澤 一良
(早稲田大学研究員教授)
 「食品」は無意味に摂取する事はなく、食品になんら機能を持たないものは皆無です。食品の安全性と機能性を科学的に解明し、国民の「健康維持・美容・疾病リスク低減」を食に求める事ができる食品の機能性を科学的に解説します。
第13回
諸外国における
化学物質法規制の最新動向
11月25日(土)
13:00~14:30
奈良 志ほり
(化学物質評価研究機構)
 日本から海外へ化学品を輸出する際には、相手国の化学物質法規制の内容を踏まえた上での、輸入者への情報提供等の対応が必要です。本講義では、既存化学物質の登録期限が2018年に迫ったEUのREACH、改正が予定されている米国のTSCA、整備が進んできたアジア諸国の法制度の現状を中心に、各国の化学物質法規制の概要について解説します。
第14回
バイオ系における最新の計測技術
11月25日(土)
14:45~16:15
竹山 春子
(早稲田大学先進理工大学院教授)
 生体で機能する様々な分子を最先端技術で計測することを通じて、生命現象を科学することを紹介します。また、そのようなバイオ分野の知見が、生活の安全・安心にどのように活かされるのかを解説します。
第15・16回
グループ対話・POPRCの動向
12月2日(土)
13:00~14:30
14:45~16:15
高月 峰夫
(早稲田大学研究員教授)
北野 大
(秋草学園短期大学 学長)
金子 怜司
((株)早稲田大学アカデミックソリューション)
 本講座での学びや気づきについてグループで対話し、より深い理解へと繋げます。話し合われた内容を確認しながら、化学物質を安全かつ安心して利活用する方法を講師たちと議論します。必要に応じてストックホルム条約で国際的な規制が行われる残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants, POPs)に関する審査部会(POPs Review Committee, POPRC)における活動等の国際的動向の最新情報を提供します。
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