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7月11日開催「メール力UP講座」飯間浩明先生 質問ご回答

※講座の最後に、飯間先生への質問を書いてもらいました。それに対し、先生から、以下の文章をお寄せいただきました。


2Q==7月11日のセミナーを受講いただき、ありがとうございました。その時にいただいた質問に対し、一問一答の形でお答えしました。ご参考にしていただければ幸いです。

Q1 メールでは季節のあいさつは必要なのでしょうか?
A1 事務的なメールでは、基本的には不要です。こちらが季節感のある前文を書くと、相手もそれなりに応えようとしますから、結果的に気を使わせてしまいます。もっとも、しばらくメールの間があいたとき、ご機嫌うかがいの感じで「急に暑くなってまいりました。先日は・・・」と、簡単に書く程度であればいいでしょう。
Q2 「させていただきます」という言い回しの乱発はよくないのでしょうか。代わりの書き方など教えていただければ幸いです。
A2 「させていただきます」は昔から嫌う人の多い言い回しですが、適度に使うのであれば、さほど目立ちません。ただ、相手の意向が関係ない場合に使う例、たとえば「感動させていただきました」のような言い回しは抵抗感が強いですね。こういう場合は「感動いたしました」と「いたしました」を使うとよいでしょう。
Q3 「了解いたしました」という表現よりは「承知いたしました」のほうがよいとのご説明でしたが、私は「分かる」がふさわしい場合には「了解」を使い、「知る」がふさわしい場合には「承知」を使っています。理解した旨を返答する場合も「承知」という表現がよろしいのでしょうか。
A3 「了解いたしました」は、言われるほど失礼な言い方ではなく、語尾の「いたしました」によって謙遜した感じは出ています。ただ、「承知」のほうがより謙遜した感じが出る、ということです。意味的には、「了解」「承知」の両方とも「知る」「分かる」の意味で使えます。
Q4 「いたします」「ほど」「申しわけ」など、漢字ではなくひらがなにしているのはなぜでしょうか。また、どういった言葉はひらがなにすべきなのでしょうか。
A4 補助動詞のいくつか(「いたします・おります・ございます」など)、助詞(「ほど・くらい・ばかり」など)、さらに副詞(「まことに・おそらく」など)、接続詞(「しかしながら・ところで」など)は仮名書きが適当です。「申しわけ」は「申し訳」でもかまいません。政府の通知に「公用文における漢字使用等について」というのがあるので、ウェブで検索して、ひとつの参考にしてください。
Q5 へりくだり加減が難しいといつも感じています。慇懃無礼な感じにならないように、言い訳じみないようにと心がけていますが、先生はそのあたりのさじ加減は具体的にどのように実践されていますでしょうか。
A5 相手を軽んじている感じになってもいけないし、過度に恐れている感じになってもいけませんね。チェックポイントとなるのは、「この語句は失礼ではないか」「この語句は不必要(=冗長・慇懃無礼)ではないか」、また逆に、「ここに必要な語句が抜けていないか」などです。相手の性格も考える必要があるでしょう。
Q6 (遅れた理由などを)具体的に書かないと嘘だと思われると聞いたことがあるのですが、そのあたりはどうなんでしょうか。
A6 「先日は遅刻いたしまして、ご迷惑をおかけしました。まことに申しわけございません」と謝っている文そのものには、「嘘」はありませんね。言い訳をするから、そこに嘘くささが生まれるのです。先方が「なぜ遅れたのですか」と理由を問うている場合には、もちろん、ていねいに説明しなければなりません。
Q7 ある程度親しくなった相手(アルバイト先の店長、同僚、プライベートでもある程度仲のよい上司など)に対して、どこまで文面を崩してよいのですか。
A7 私の場合は、十年来のつきあいであろうと、メールの上ではきちんと書くようにしています。さすがに「幸いに存じます」は「幸いです」ぐらいになりますが、基本的には敬語です。相手がどんな状況でメールを読むか分からないので、“KYな”冗談も書かないほうがいいでしょう。心がこもっている感じが出れば、自然に親しさも表れるものです。
Q8 立場が自分より下の方へのメールで気をつける点があれば教えてください。
A8 友だち同士ならば、自分たちのルールに従っていいでしょう。でも、社会人同士ならば、相手の立場が目上でも目下でも、書き方の基本は同じです。目下の人に対しても(話しことばふうではなく)敬語で書くべきです。私の場合、学生に対しても「送ります」「してもらえますか」でなく「お送りします」「していただけますか」と書きます。ただし、「していただければ幸いです」は丁寧すぎるので使いません(注、年下=目下ではありません。社会人同士なら年齢は関係ありません)。
Q9 1回目に差し出したメールの間違いに気づき、ただちに2通目のメールを出し、件名に(訂正・こちらをご覧ください)と入力しました。これはよいのでしょうか? ちなみに、間違いは誤字です。
A9 相手の名前を間違ったような場合は、どこを間違ったかには言及せず、第2便の件名を「スケジュールについて(訂正・こちらをご覧ください)」などとすればいいでしょう。曜日・数字など重大な誤りがある場合は、同様の件名で、本文冒頭にこう書きます。「○○様/飯間浩明です。/前便は曜日が誤っておりましたので、訂正いたします。ほかは同文です。よろしくお願いいたします」。そして、その下に訂正本文を掲げます。なお、文意に関係ない誤字などであれば、相手が再読する手間を省くため、特に訂正メールは出さなくていいでしょう。

〔Q&A以上〕

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