イスラム科学研究所【第Ⅱ期】【活動終了】
Institute of Islamic Sciences
【終了】2008~2013年度
研究報告
2013年10月01日〜2017年03月31日までの活動に関してはこちら
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KenkyujoId=7K&kbn=0&KikoId=01
2012年度
2012年度は、本研究所の活動骨子となる、科学研究費補助金(基盤研究(A))北村歳治代表「科学および地域の史的観点に立つイスラム問題の比較分析−中東と東南・中央アジア−」(2010〜2013年度)の第3年目であった。広域研究では、中国における部分的イスラムの歴史的経緯が考察され、東南アジアではマレーシアを事例とした若者の価値観の動向把握が行われた。また系譜研究では、薬学分野における東西交渉史と、窯業分野におけるイスラム陶器の系譜に焦点が当てられた。国外では、国立イスラム大学(ジャカルタ)において、現地研究者らとワークショップを行い、IT利用への試みとインドネシア社会の変貌に関する討議が行われた。国内では、シンポジウム「イスラムとIT」を開催し、近年の中東諸国家における経済政策が報告された(アジア太平洋研究科)。これらの研究成果は、『イスラム科学研究』第9号に纏められている。また客員教員・招聘研究員の活動は、2011年の「アラブの春」から2013年のアルジェリアのテロ事件に至る中東問題の理解、エジプトのカイロを拠点とした研究ネットワークの構築、イスラム信仰史の変遷など、広範に及んでいる。
2008年度
2008年度は、前年度に引続き、各研究員の個人研究レベルで、現代イスラーム社会を多角的に分析する研究と、イスラーム文化の中の科学性を評価する研究の双方が行われた。これに加えて、双方の研究班からの参加者による海外ワークショップが、8月にマレーシアのマラヤ大学経済・経営学部において行われた。本会では1日半にわたるプログラムが組まれ、早稲田大学側とマラヤ大学側の研究者が、1)経済・ビジネス、2)社会・教育、3)技術・文化にわたる多角的な領域において、先端技術がイスラーム社会に及ぼす影響を議論するものであり、討議を通じて、近年のマレーシアのイスラーム問題の一端が理解された。11月には早稲田大学キャンパスでシンポジウム(「第8回イスラムとIT」)を開催し、ここではイスラーム世界の経済と教育の問題が討議された(午前中にはイスラーム貨幣論とイブン・ハルドゥーンの経済論の講演があり、午後は東南アジアのイスラーム社会における経済と教育の課題が話し合われた)。研究員の個人研究を初め、上記の共同研究の成果は、イスラム科学研究所の紀要『イスラム科学研究』第5号(2009年3月刊行)に纏めて掲載されている。
※イスラム科学研究所
2003年10月01日〜2008年09月30日までの活動に関してはこちら
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KenkyujoId=K8&kbn=0&KikoId=01
所長
北村 歳治[きたむら としはる](国際学術院教授)
メンバー
研究所員
北村 歳治(国際学術院教授)
山崎 芳男(理工学術院教授)
近藤 二郎(文学学術院教授)
店田 廣文(人間科学学術院教授)
中川 武(理工学術院教授)
及川 靖広(理工学術院教授)
客員教員(非常勤)・非常勤研究員
保坂 修司(客員上級研究員・研究院客員教授/財団法人日本エネルギー経済研究所中東研究センター研究理事)
長谷川 奏(客員上級研究員・研究院客員教授/日本学術振興会カイロ研究連絡センター長)
招聘研究員
樋口 美作((宗)日本ムスリム協会理事(前名誉会長))