Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

平和学研究所
Institute of Peace Studies

研究テーマ

 グローバル化の進展とともに、戦争や民族紛争、テロリズムといった直接的暴力の不安はかえって高まっている。実際2019年末の世界の難民は7,950万人と過去最高を記録したが、その数は増え続けている。さらに大国によるパワーポリティクスの台頭、世界的なポピュリズムの拡大、移民排斥や外国人労働者問題、グローバル経済によって引き起こされる貧困と格差、安全保障の課題ともなった気候変動問題、いまだ公正には程遠いジェンダー・ギャップ、そして新型感染症のパンデミックなど、従来から存在するグローバル・イシューがまた新たな様相を示している。本研究所はこのような「古くて新しい」脅威を「構造的暴力」、「文化的暴力」といった平和研究が培ってきた知見を用いながら学際的に検討してゆくとともに、社会的に脆弱な立場に立たされた人々や当事者の視点から問題の解決を考える。これにより平和研究の発展に寄与するとともに、国際社会の積極的平和の実現のために、市民にも開かれた研究所を目指す。さらに、グローバルな文脈のみならず、日本の平和憲法及び被爆体験を踏まえた上で、早稲田大学から平和のメッセージを世界に発信することも目的とする。

研究概要

1.プロジェクト(1)「アジアの経済成長とジェンダー」

 日本は戦後アジア経済を主導してきたが、20世の終わり頃から出口の見えない経済停滞が続いている。コロナの日本経済へのダメージは計り知れない。一方、中国を筆頭に ASEAN諸国の経済は躍進し、21世紀は「アジアの世紀」ともいわれている。2020年コロナ禍でも中国とベトナムはプラスのGDP成長率、コロナ後の経済の期待も。こした新興国の経済成長を後押ししたのは、ファストファッションのような労働集約的な工場に大量に動員されたアジアの女性たちの労働だったのではないだろうか。本研究では参加者の研究を発展させる形で、東アジアもふくめて、21世紀のアジアとジェンダーの政治経済分析から東アジアの経済秩序の変動について考察する。

所長

堀 芳枝[ほり よしえ] (社会科学総合学術院)

メンバー

【研究所員】
奥迫 元(社会科学総合学術院准教授)
利根川 佳子(社会科学総合学術院講師(専任))
堀 芳枝(社会科学総合学術院教授)
山田 満(社会科学総合学術院教授)

【招聘研究員】
李 泳采(恵泉女学園大学人間社会学部教授)
上村 英明(恵泉女学園大学人間社会学部教授)
内海 愛子(大阪経済法科大学アジア太平洋センター特任教授)
徳森 りま(梨の木ピースアカデミー)

※2021年12月14日更新

連絡先

y-hori@waseda. jp

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