Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

多民族・多世代社会研究所【第Ⅰ期】
Institute for Multi-ethnic and Multi-generational Societies

【終了】2006~2010年度
過去の研究所活動はこちら

研究テーマ

日本および東アジア諸国を対象として多民族・多世代社会システム構築の提案を目的とする。今期の研究計画においては、高齢者の生活および若年層世代の結婚・出生・育児をめぐる制度に関する社会サブシステムを主な対象とする。

研究概要

本研究では、当面の対象地域を東アジア諸国に絞って、多民族と多世代が構成する望ましい社会システムのあり方を研究課題とする。
 少子高齢化は日本において特に急速に進展している現象であるが、本研究が対象とする東アジア地域においても近い将来に直面する現象であることが確実視されている。少子高齢化という人口構造が与える変化は、とりわけ東アジアの先進国や中進国と言われる日本、韓国、台湾、香港、シンガポール、マレーシアなどにおいて、国内外との関わり抜きには論じることができない。それぞれの国内では、自国民の世代間構成の変動に加えて、諸外国からの政策的あるいは自発的な出稼ぎ労働者や技術・専門職労働者などの流入により、社会成員の多民族化をともなって、それぞれの国の社会構造と経済発展およびライフスタイルや価値観の変化など、あらゆる世代に大きな影響をおよぼす変動となる。
 そこで、本研究では、東アジアにおける新たな多民族・多世代社会システムの構築を提案することを目的とする。

下記の科学研究費助成研究と連動して、研究実施予定である。
 基盤研究 (B2)海外学術研究 (代表者 店田 廣文)
  アジアにおける少子高齢化の動向と婚姻・出生に関する国際比較研究
 基盤研究 (C) (代表者 店田 廣文)
  関東大都市圏における在日ムスリムの社会的ネットワークと適応に関する調査研究
 基盤研究 (B2)海外学術研究 (代表者 臼井 恒夫)
  アジアにおける高齢者の世代間関係と世代間移転に関する国際比較研究

研究報告

※多民族・多世代社会研究所 
2011年04月01日〜2016年03月31日までの活動に関してはこちら
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KenkyujoId=4X&kbn=0&KikoId=01

2010年度
研究報告 本年度も継続して、中心課題である滞日ムスリム調査を、日本学術振興会科研費補助金およびイスラム地域研究機構研究助成による調査と連携しながら、研究を行ってきた(下記報告書については、研究所ホームページを参照されたい)。
 第一の課題として、引き続き全国のモスクとムスリムを対象とするインタビュー調査を実施し、滞日ムスリムの子どもの教育に関する調査については、『滞日ムスリムの子ども教育に関する調査報告書』を2010年10月に刊行した。
 第二の課題として、滞日ムスリムのネットワークに関連する研究を滞日ムスリムの方々の協力を得て、2008年度に開始し、第1回全国モスク代表者会議「日本のムスリム・コミュニティを語る」(2009年2月11日)、第2回全国モスク代表者会議「日本におけるムスリム・ネットワークと日本人ムスリム」(2010年3月7日)、そして2011年3月6日には、第3回全国モスク代表者会議「日韓ムスリム・コミュニティの現状と展望」を開催して、引き続き、滞日ムスリム・ネットワーク研究を継続した。第2回、第3回の会議録も近々、公開予定である。
 第三の課題として、日本人住民の対イスラーム意識と対ムスリム意識を探るため、岐阜モスク周辺地域の住民を対象として、「外国人に関する意識調査」を2009年10月に実施し、446人から有効回答を得て、第1次報告書を作成中であったが、2011年1月に『外国人に関する意識調査・岐阜市報告書』として刊行した。この中でイスラームやムスリムへのネガティブ・イメージが確認されたが、改めてそれらを規定する要因の過不足を検証して、2012年度以降の他地域での同種の調査に活用する予定である。調査対象地としては、富山県、福岡県などを検討中である。
2009年度
研究報告 本年度も継続して、中心課題である滞日ムスリム調査を、日本学術振興会科研費補助金およびイスラム地域研究機構研究助成による調査と連携しながら、研究を行ってきた。
 第一の課題として、引き続き全国のモスクとムスリムを対象とするインタビュー調査を実施した。モスク調査に関する情報は、新たに『日本のモスク調査2』(2009年8月、人科アジア社会論研究室&多民族・多世代社会研究所)として刊行した。「ムスリムの子どもの教育に関する調査」については、2010年度に報告書を刊行する予定である。
第二の課題として、滞日ムスリムのネットワークに関連する研究を前年度に開始し、第1回全国モスク代表者会議「日本のムスリム・コミュニティを語る」を2009年2月11日に開催したが、その会議録を『全国モスク代表者会議−第1回会議の記録』(2009年8月、人科アジア社会論研究室&多民族・多世代社会研究所)として刊行した。また2010年3月7日には、第2回全国モスク代表者会議「日本におけるムスリム・ネットワークと日本人ムスリム」を開催し、第1回をこえる参加者と成果をえた。
更に第三の課題として、日本人住民の対イスラーム意識と対ムスリム意識を探るため、岐阜モスク周辺地域の住民を対象として、「外国人に関する意識調査」を2009年10月に実施し、446人から有効回答を得て、現在、第1次報告書を作成中である。第1次集計によると、イスラームやムスリムへのネガティブ・イメージが確認されたが、改めてそれらを規定する要因を分析する。年度末には、岐阜市の「多文化共生政策」策定への貢献として、岐阜市にこの調査結果を提供している。
2008年度
研究報告 2008年度も、昨年度に同じく文科省科研費・特定課題研究助成と連携しながら、調査研究を行ってきた。まず2006〜2007年度に実施した埼玉県さいたま市、狭山市の少子高齢化に関連する2つの調査の分析を行い、祖父母と孫の交流に関する調査・高齢者の生きがいに関するアンケートの調査結果概要を対象者全員に送付し報告した。
 本研究所の中心課題であり、2005年度より開始した全国各地のモスクとムスリムを対象とする調査の一環として、2007年度から継続していた関東大都市圏のムスリムの子どもたちの教育問題調査は、2008年5月に終了した。84組の夫婦を構成する男女84人を含む96人から回答を得て、報告書作成中である。また滞日ムスリム研究のエポックメーキングな会議となった「第1回モスク代表者会議」を早稲田大学にて開催した(2009年2月11日、早稲田大学大隈記念タワー会議室)。日本では初めての会議であり、「日本のムスリム・コミュニティを語る」という趣旨のもとに首都圏から愛媛県までの13人の代表者の参加を得て、ムスリム・コミュニティの現状の共有と交流を図り、日本社会にとってもイスラームとの共生への重要な足がかりとなる成果を得ることができた。ムスリム調査に関するHPも公開した(http://imemgs.com/)。
2007年度
研究報告 本年度は、主に以下のような課題について、昨年度に同じく文科省科研費・特定課題研究助成と連携しながら、調査研究を行ってきた。
 第一の課題として、全国各地のモスクとムスリムを対象とするインタビュー調査および「ムスリムの子どもの教育に関する調査」を実施してきた。これらのうち、既存のモスクに関する情報は、『日本のモスク調査1 イスラーム礼拝施設の調査記録』(人科アジア社会論研究室・多民族・多世代社会研究所)として刊行した。2番目の教育調査については、2008年度に分析を行い報告書を刊行する予定である。また、これら以外に在日経験のある在外ムスリムを対象とする調査結果を刊行した。以上の報告は、Research Papers: Muslims in Japanというシリーズとして発刊し、他の課題についても刊行継続の予定である。
 第二の課題として、日本における少子高齢化に関連する研究課題をとりあげた。その一つはグランドペアレンティングに関する研究課題であり、二つ目は高齢者の生きがいに関する研究課題であり、両者共に埼玉県さいたま市在住の60歳以上の高齢者を対象として調査を実施した。これらについては、順次、報告書作成および論文作成の予定である。
2006年度
研究報告多民族・多世代社会研究所の本年度の研究推進のあり方は、これまでの研究を発展させる形のものとした。本研究所は、右記の科学研究費助成による研究プロジェクト【基盤研究(B2)海外学術研究(代表者店田廣文)?「アジアにおける少子高齢化の動向と婚姻・出生に関する国際比較研究」、基盤研究(B2)海外学術研究(代表者臼井恒夫)?「アジアにおける高齢者の世代間関係と世代間移転に関する国際比較研究」】、および早稲田大学人間総合研究センターの研究プロジェクト?「多世代・多文化共生社会における社会・文化環境の創造」との連携をとって、今年度の研究を実施した。
本年度は、当面の対象地域を東アジア諸国に絞って、多民族と多世代が構成する望ましい社会システムのあり方を探ることを研究課題としていたが、今期の研究では、高齢者の生活と世代間交流に関する?の研究成果、および若中年層世代の結婚・出生・育児に関する?の研究成果をふまえて、リサーチペーパー2冊IMEMGS(Institute of Multi-ethnic and Multi-generational Societies).Research Paper series No.1,2の刊行および国際ワークショップ
“International Workshop on Population Issues in East and Southeast Asian Countries”(2007年2月28日、3月1日、早稲田大学国際会議場)を?の研究プロジェクトと共同して開催した。後者については報告書を刊行する予定である。

所長

店田 廣文[たなだ ひろふみ](人間科学学術院教授 )

メンバー

研究員
店田 廣文(人間科学学術院教授)

研究所員
店田 廣文(人間科学学術院教授)

研究員
長田 攻一(文学学術院教授)

研究所員
長田 攻一(文学学術院教授)

研究員
宮内 孝知(スポーツ科学学術院教授)

研究所員
宮内 孝知(スポーツ科学学術院教授)

研究員
臼井 恒夫(人間科学学術院教授)

研究所員
臼井 恒夫(人間科学学術院教授)

客員研究員
岡井 宏文

連絡先

人間科学学術院 アジア社会論研究室(店田廣文研究室)

TEL: 04-2947-6762
fax: 04-2947-6807
e-mail : [email protected]

WEBサイト

http://imemgs.com/

Page Top
WASEDA University

早稲田大学オフィシャルサイト(https://www.waseda.jp/inst/cro/)は、以下のWebブラウザでご覧いただくことを推奨いたします。

推奨環境以外でのご利用や、推奨環境であっても設定によっては、ご利用できない場合や正しく表示されない場合がございます。より快適にご利用いただくため、お使いのブラウザを最新版に更新してご覧ください。

このままご覧いただく方は、「このまま進む」ボタンをクリックし、次ページに進んでください。

このまま進む

対応ブラウザについて

閉じる