Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

複雑系高等学術研究所
Advanced Institute for Complex Systems【第Ⅲ期】

【終了】2010~2014年度
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研究テーマ

複雑系の解明と新技術の開発

分野:科学

研究概要

複雑系の研究対象は広範囲にわたっている。また個々の分野の研究が他の分野の研究手法や分析方法を導入することによって大きく進展することが期待されている。本研究所は、そのような多分野の研究者の交流と共同研究の場として2000年に組織され、研究の進展に少なからず貢献してきた。
学外の研究者を招いての共同研究や、セミナー、シンポジウム等によって複雑系研究の活性化と若手大学院生などの研究参加を積極的に推進することを、これまでと同様に主要活動方針にしている。
また、これらの交流によって達成された成果は、研究所編集により従来通りのやり方で出版し、一般に書籍として刊行していく予定である。
2009年度から、本研究所の新たな活動方針として、(1)生物・生命科学の問題、(2)心・無意識・身体性の問題、(3)環境の問題の重要性が検討され、この三つのテーマに力を注いでゆくことを確認しており、現在その方向で研究所の活動を開始している。

研究報告

【2014年度】
複雑系高等学術研究所では、数学・物理学・生物学・機械工学・感性工学など広い分野の研究者が参加して、本年度もこれまでと同様、大学院生、若手研究者も含めての交流や共同研究を推進している。
2014年度、特筆すべき活動として、2014年10月24日〜26日に行われた国際シンポジウム「New Challenges in Complex Systems Science」が挙げられる。国内外より複雑系に関わる研究者および学生が総勢78名参加し、28件の口頭発表と25件のポスター発表が行われた。
シンポジウムの目的は、最近の複雑系研究の動向を知識として共有し、今後の展望を参加者で議論することであり、話題としては、
(1)複雑系の自己組織化ならびに不安定化のメカニズム、
(2)ネットワークとしての複雑系:局所と大域の連関、
(3)感性を主体とした複雑系における感覚機能、
(4)非線形動力学、非平衡統計物理学の最近の発展などを扱った。
(詳細は、http://www.aizawa.phys.waseda.ac.jp/NCCSS/)。
なお、シンポジウムでの発表内容をまとめたプロシーディングを、2015年3月に理工研報告特集号第11号として発行した。

【2012年度】
早稲田大学の本複雑系研究所プロジェクトには、数学・基礎科学、技術工学、人文社会科学にわたる広い分野の参加があり、世界的に見てもユニークなグループとなっている。また、多くの学外協力者とも活発に共同研究を進めており、外部からも認められる複雑系研究の一つの重要な拠点ともなっている。これまで、本プロジェクト内のセミナーや、年一度の公開シンポジウムを開催し、大学院生、若手研究者も含めての交流や共同研究のネットワークを推進している。

そのような中で、2010年に始まる本プロジェクトの新たな複雑系研究の方向として、自然環境や社会環境のあり方、また工学技術システムやグローバルな社会システムのあり方、さらに個と全体の視点からの教育や生活の質の向上にむけたグローバルな課題など、これまでの複雑系研究において十分に貢献することができなかったテーマへの展開を目指してきた。

世界的な複雑系研究の流れと見比べてみると、世界各国の複雑系研究グループが、複雑系の新たな挑戦テーマとして、「災害予知、安全システム構築、潜在的ハザードの理解」という方向を打ち出してきており、個別分野の交流を促進し、グローバルな視点からの複雑系の解明と、望まれる工学・社会システム技術の開発・発展を強く促している。
3.11被災地でのネットワーク共創の場づくりの実践研究や地震予知理論、人口流動と感染症分布、ビッグデータの意味論的構造解析、マルチエージェント型システム論やベイズ予測理論、さらに、生物集団生態環境、ロボティクス、非平衡量子場理論、生体分子機能、フラクタル解析など、多様な研究が現在進められているが、分野間の相互理解にこれまで以上に配慮しながら上記の目標に向けてプロジェクトを推進していきたい。なお、本年度開催したシンポジウムは次の通りであった。

・2012年(4月) ミニシンポジウム「身体性(共創表現)研究」
・2013年(3月) ミニシンポジウム「これからの複雑系研究の課題」

さらに2010年に始まった上述の複雑系研究の推進を強く押し進めると共に、2013年度(秋)には国内シンポジウムを開催し、2014年に予定している早稲田大学での国際シンポジウム(外国からの招待者15名程)の準備を進める計画である。

所長

相澤 洋二[あいざわ ようじ](理工学術院教授)

メンバー

【研究所員】
相澤 洋二(理工学術院教授)
柳谷 晃(高等学院教諭)
荒木 一法(政治経済学術院准教授)
山中 由也(理工学術院教授)
稲葉 敏夫(教育・総合科学学術院教授)
高野 光則(理工学術院教授)
桜井 洋(国際学術院教授)
松本 隆(理工学術院教授)
藁谷 友紀(教育・総合科学学術院教授)
橋本 周司(理工学術院教授)
三輪 敬之(理工学術院教授)
山崎 義弘(理工学術院教授)
高松 敦子(理工学術院教授)
輪湖 博(社会科学総合学術院教授)
中川 正基(理工学術院助手)
津川 暁(理工学術院助手)
白石 允梓(理工学術院助手)
佐藤 勇起(研究助手)
板井 志郎(理工学術院助教)

連絡先

早稲田大学理工学部
相澤洋二研究室
Email:[email protected]

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