Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

創造マネジメント研究所
Institute of Industrial and Management Systems Innovation

研究テーマ

産業イノベーションのマネジメント

研究概要

情報化社会、環境問題への対応、またグローバル経済の中での経営の効率と品質を実現することが求められている。そのため、我国の産業社会をイノベーションすることが急務となっている。産業社会イノベーションの中心となるのは、産業のシーズとなる技術の開発とそれを応用した新しい価値・サービスを創り・提供するプロセスの改革を担っている企業の技術系マネジャー達である。しかし、激変する社会やビジネス環境に適合して国際競争に勝ち残るためには、従来のスタイルの経営手法や考え方では通用せず、多面的で戦略的なマネジメント知識を身に付けなければならない。この産業社会イノベーションのマネジメント知識(理論と手法)の研究については、限定された対象や状況での事例研究に属する経営論的なものが大部分であり、各企業が具体的に適用することのできる工学的な手法知識に関するものは少ない。また、欧米企業の経営戦略アプローチに向いたマネジメント知識が大部分であるため、日本企業に独自の経営戦略アプローチでのマネジメント手法の開発と体系化が求められている。また、産業社会イノベーションは、マネジメント知識の開発のみでは実現できず、この知識を企業の技術系マネジャー達にこの「技術を核とする事業経営」の実践的な知識を身に付けるためのリカレント教育の充実が社会の強い要望となっている。従って、産業社会イノベーションに関する教材、教授法、体制、組織といった教育実施方法についても研究を行う。

研究報告

※創造マネジメント研究所とライフサイクルマネジメント研究所は、2010年04月01日より統合いたしました。
2010年04月01日〜2015年03月31日までの活動に関してはこちら
http://www.kikou.waseda.ac.jp/WSD322_open.php?KikoId=01&NewsId=&kbn=0&KenkyujoId=75

2008年度
研究報告本研究所における2008年度の活動は以下の2つの目的で行われた。
(1)生産革新マネジメント研究:グローバル化、特にアジアとの連携を前提とする日本の製造業の事業経営の課題と対応を整理する。また、グローバル生産に必要なSCM/POMに関するマネジメント技術を開発する。
(2)MOT教育研究:MOT(Management Of Technology)関連の専門技術教育のあるべき姿(構想)の調査と提案をする。
以下に、活動成果を記す。
(1)生産革新マネジメント研究の成果
  ・学会発表(国際会議3件)
  ・論文掲載(3件)
   ?作業者配分と作業者配置を一括して解く組立ライン工程
   編成法の提案、翁 嘉華、大成 尚、日本経営工学会論文誌、
   Vol.58,No.58、2007.12
   ?“Operation Planning Based on Genetic Algorithm for
   Multi-model Assembly Line,JiaHua Weng,Hisashi
   Onari,Journal of Japan Industrial Management
   Association, Vol. 59,No.4,pp.304-311, 2008.10
   ?“A study on evaluation of demand information-sharing
   methods”,Ryu Seun-Jin,Hisashi Onari,International
   Journal of Production Economics,2008
   (doi:10.1016/j.ijpe.2008.07.030)
  ・JMA生産革新大会パネル討論講演(2008.2)
  「現場力の向上」参加者:約850人
(2)MOT教育研究の成果
  米国のMOT関連大学院における教育内容の調査結果と日本
 企業の技術・生産担当の役員、マネージャの意見(ニーズと要件)
 を集めた結果を、早稲田大学理工系における新設大学院プログ
 ラム「経営デザイン専攻」の構想として提案した。本教育プログ
 ラムは、以下の特徴を有す。
  ・事業創造・事業改革の能力(知識・技能)向上に焦点を当てた
  専門プログラム
  ・演習、ケースに重点を置いた問題発見・解決の知的能力の
  向上
  ・ビジネスを疑似体験する研究課題による実践力の養成
  本提案に基づき、新大学院の設置申請に必要な、カリキュラム
 の詳細設計を行った。なお、本大学院プログラムは2010年4月
 設置にむけて準備中である(5月末に文部科学省へ届出)。
2007年度
研究報告平成19年度は下記の活動を行った。
1.産業技術経営大学院プログラムの構想
 製造業のリーダー教育を目的とする社会人学生対応の大学院の
 構想とカリキュラム体系を設計した。本大学院プログラムは新事
 業創造と事業モデル改革のコースがある。本構想の参考とする
 ため、テキサス大学アースチン校など関連する専攻を有する米国
 大学4校の現地調査を行った。
 本構想に関しては、白井総長にご説明した結果を受けて、単に社
 会人大学院とするのみでなく、広く理工系学生にマネジメント教育
 をする機能を合わせて持たせたものとして再検討することとした。
 平成20年度は、早稲田大学理工学術院における本大学院プログ
 ラムの実現に向けての準備作業を実施する。
2.教材(生産マネジメント)の開発
 (1)現場力の向上策
 日本の製造業の現場力向上への取り組み事例を調査し、現場力
 の要素を明らかにするとともに現場力向上の施策を整理した。
 2008生産革新大会(於:横浜)にてパネラーとして発表した(参加
 者約750名)。
 (2)工程管理技法
   ?作業者の能力を考慮した組み立てラインの工程計画法:GA
   (Genetic Algorithm)を用いた実用的な工程編成アルゴリズ
   ムを開発した。(社)日本経営工学会平成19年度論文賞を受
   賞した。
   ?トヨタ生産方式の本質:理解するのも実践するのも「簡単だ
   けれど難しい」トヨタ生産方式の本当の姿を理解するための教
   材を開発した。本教材は、NEC若井氏との共同開発であり、平
   成20年度の大学院科目の教材として試用する。
2006年度
研究報告(1) 調査活動:生産革新研究会
企業メンバーを12社に増加して、グローバル生産と人材育成に関する経営課題の調査を継続して実施。2005年〜2006年のアンケート調査(約200社)から、以下の2分野での経営技術の開発が急務であることが分かった。
・グローバル生産拠点の自立化支援
・改善を軸とする現場力の強化
(2) 教材開発・教育実施
以下の教材を開発し、早稲田大学エクステンションセンター、日本能率協会などで講義を試行した。
・グローバル生産オペレーションマネジメント
・需要情報共有によるSCマネジメント
また、JMA大会において、企業幹部(4社)とのパネルディスカッション(出席者約500名)を実施して、「真似の出来ないモノづくり」に関する生産戦略を提示した。
(3)研究成果:学会発表・論文
 ?“Scenario-based Simulation Model for Strategic Supply Chain Management” H.Okubo,S.Ryu, H.Onari, Decision Science Institute Annual meeting, 6 pages in CD-ROM Proc., 2006
 ?“An Examination of Process Planning Procedures for Assembly Lines with Workers of Different Work Ability”,J. Weng,H.Onari, 11Th APDSI, 6 pages in CD-ROM Proc.,2006
 ?「コントラクト型生産制御システムにおける段取計画機能の研究」 大久保寛基,大成尚, 日本機械学会 生産システム部門講演会, 講演論文集 pp55-56,2006
2005年度
研究報告(1) 調査活動:生産革新研究会
大学の教員(3大学)、企業のマネージャ(7会社)で構成する研究会を組織し、生産のグローバル化と人材育成に関する経営課題の分析作業を実施中。

(2) 教材開発・教育実施
MOT(Management On Technology)教育の一分野であるPLM(Product Lifecycle Management)に関する下記の教材を開発し、早稲田大学エキステンションセンターのプログラムとして講義を試行した。
・ イノベーションと企業行動
・ 製品開発マネジメント

(3) 研究成果:学会発表・論文
?H.Okubo, H.Onari, “Study on Supply Chain Risk Management Model” The 4th International Conference on Information and Management Sciences ( IMS2005 ), 6 pages in CD-ROM Proc.( 2005)
?Jiahua Weng, Hisashi Onari,”A Study on Line Operation Planning for Sewing Works”,JIMA Journal, Vol.56 No.6,pp.471-477(2006)

所長

大成 尚[おおなり ひさし](理工学術院教授)

メンバー

研究員
大成 尚(理工学術院教授)

研究所員
大成 尚(理工学術院教授)

研究員
吉本 一穂(理工学術院教授)

研究所員
吉本 一穂(理工学術院教授)

研究員
大野 高裕(理工学術院教授)

研究所員
大野 高裕(理工学術院教授)

研究員
黒須 誠治(商学学術院教授)

研究所員
黒須 誠治(商学学術院教授)

研究員
高田 祥三(理工学術院教授)

研究所員
高田 祥三(理工学術院教授)

客員研究員
中島 健一(大阪工業大学工学部准教授)

連絡先

早稲田大学 創造理工学部 
経営システム工学科
大成研究室
TEL:03−5286−3296
E-mail: [email protected]

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