Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

バランスト・スコアカード研究所【活動終了】
Research Institute of the Balanced Scorecard at Waseda

【終了】2004~2008年度
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研究テーマ

バランスト・スコアカードの理論と実践

研究概要

わが国においては、新しい経営管理のフレームワークであるバランスト・スコアカード(Balanced Scorecard:BSC)に関する著書・論文が多く公刊され、またこの3-4年間でバランスト・ストアカードを導入あるいは導入を検討している企業の数は爆発的に増加し、非営利の地方公共団体・公共法人・公益法人・NPO法人(特定非営利活動法人)等の組織(以下、非営利の組織という)においても導入または導入を検討するものも多くなってきている。
本研究プロジェクトでは、わが国でバランスト・スコアカードの理論を研究対象として取りあげているのがほとんど管理会計研究者であることに鑑み、管理会計論のみならず、財務会計論、経営財務論、経営戦略論、経営組織論、マーケティング論、流通論、イノベーション論、地域マーケティング論、ホスピタリティ経営論、財政学・公共経済学、公会計論などの分野を専門とする研究者たちで構成するプロジェクト・チームを結成し、戦略マネジメント・システムとしてのバランスト・スコアカードおよびこれと表裏一体の関係にある戦略マップの理論的なフレームワークを学際的に検討する。
また、検討した理論的フレームワークとわが国の企業および非営利の組織において実践されているバランスト・スコアカードおよび戦略マップのフレームワークとが整合しているかどうかを、アンケート調査およびフィールド研究を通じて検証する。

研究報告

2006年度
研究報告2006年度の本研究所の研究活動としては、科学研究費補助金基盤研究(B)の最終年度でもあり、この3年間にわたって行ってきた研究について、一応のとりまとめを行った。当初は、バランスト・スコアカードを導入している企業を対象に質問票調査や聞き取り調査を行い、バランスト・スコアカードの効果について検討する予定であったが、企業に対するこれらの調査は、企業の戦略に関わる事項であるため、現在のところ企業の了解や協力を得るのが比較的困難であることが次第にわかってきた。そこで、非営利組織であり、近年アカウンタビリティあるいはディスクロージャーを重視しつつある病院を対象として、その構成員に対する質問票調査を行うことで、バランスト・スコアカードの効果を検討することとした。具体的には、福井県、熊本県、新潟県および東京都に所在の4つの病院に協力を依頼し、その従業員に対する質問票調査を行った。現在そのデータについては、入力・分析の段階であり、その結果は随時学内外の学術雑誌または学会において報告する予定である。さらに、次年度以降は、可能な限りこれらの病院における調査を経年的に行い、時系列な分析を行う予定である。
2005年度
研究報告今年度は、昨年度に引き続き、科学研究費補助金を受けて研究調査を行った。 8月には総務省「地方公共団体における行政評価の取組状況調(平成16年7月現在)」における 「公営企業会計に関わる事務事業を含むすべての事務事業を行政評価の対象としている市区」247団体を対象として、 「自治体の業績評価システムに関するアンケート調査」(調査担当:小林麻理大学院公共経営研究科教授)を実施し、 206団体(回収率83.4%)からの回答を得た。その成果は、『自治体の業績評価システムに関するアンケート調査報告書』として 冊子にまとめた。ひきつづき、2月に第2次調査として「自治体の業績評価システムに関するアンケート2次調査」の アンケート調査を実施しているところである。
また、国内では、香川県および高松市ならびに福井県済生会病院において非営利組織のマネジメントについて聞き取り調査を行った。とりわけ、福井県済生会病院においては、BSCのフレームワークとISOを結合させ、昨年よりも進化したマネジメント・システムを運用していることを発見した。さらに、米国の地方公共団体およびNPOにおいて、マネジメント・システムに関する聞き取り調査を実行した。
2004年度
研究報告2004年度より3年間にわたって「バランスト・スコアカードの理論とわが国における実践に関する学際的研究」という課題で科学研究費を獲得し、今年度は、全員でバランスト・スコアカードに関する理論面を中心に検討を行った。まず、BSCについての国内外の先行研究について、著書、論文、新聞および雑誌の記事を広範に収集してサーベイし、それぞれの専門領域からさまざまな論点を検討した。とくに、長谷川と清水は、これまでの準備段階からの研究を著書としてまとめ、主要な論点を検討した。
また、BSCを導入している福井県済生会病院および姫路市役所への聞き取り調査を行い、病院および地方公共団体におけるBSCの導入期および運用期に発生するさまざまな問題点の発見に努めた。さらに、日本医療バランスト・スコアカード研究学会の学術総会において、BSCの理論体系について報告し、その要旨を論文として公刊するとともに、2004年9月25日(土)には、同学会との共催で、1st BSC Forum in Tokyoを10号館にて開催し、医療経営におけるBSCの適用可能性について病院経営者との意見交換を行った。

所長

長谷川 惠一[はせがわ けいいち](商学学術院教授)

メンバー

長谷川 惠一(商学学術院教授)
清水 孝(商学学術院教授)
小林 麻理(政治経済学術院教授)
奥村 雅史(商学学術院教授)

連絡先

早稲田大学商学部
長谷川 惠一研究室

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